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2024年10月4日

─ 16年離れた愛娘を一目だけでも…父親の願い! ─

2016年07月27日

「私はうつ病でもうすぐ死ぬかもしれない…」

 

6月号のこのコーナーで〈54歳男性が影を追う「16年前に生き別れとなった愛娘二人は今いずこ?」〉と題する事件ファイルを紹介しましたが、今回はその続編をお届けします。最終的な調査は本稿執筆の10日前に無事完了したのですが…。

 

【前回のあらすじ】

調査依頼者は上越市在住の片桐直人さん(仮名・54)。今から16年前に離婚し、当時7歳と5歳だった娘さんと離ればなれになり、その後一度も会うことなく現在に至る。

 

当時7 歳と5 歳だった愛娘はそれぞれ23歳と21歳と立派な成人になったはず。片桐さんは離婚してから一度も二人に会っていないが、その近況を知りたいという思いを抑えきれずにシークレットサービス新潟に調査を依頼。

 

その結果、次女は今も前妻の佐知子さんの実家で同居していることを確認。片や長女は仙台に移住していることが判明した。

 

愛娘二人の消息を知った片桐さんは「そうですか、二人とも元気にしていてくれて一安心です。やはり調査をお願いしてよかったです」と語り、安堵の表情を見せたのだった。

 

当調査事務所は愛娘二人の所在が判明したことを受けた報告の際、依頼者の片桐さんに次女・詩織さんがコンビニエンスストアでアルバイトをしている姿を記録した動画をお見せしました。映像ではありますが、16年ぶりの対面に片桐さんは涙を拭いました。

 

一方、仙台に住んでいる長女・愛美さんについてはその時点で映像を収めてはいませんでした。しかし長い間離れていればいるほど、子供の元気な姿を見てみたいと思うのが親心というものです。「長女の愛美についてもその姿を映像に収めてもらえませんか?」(片桐さん)

 

予想された追加依頼でした。しかしそれに続いて片桐さんからは次のような言葉がありました。「私はうつ病でもうすぐ死ぬかもしれない…、早く仙台に行って娘の姿をビデオカメラに収めてきてほしい」

 

何やら自殺をほのめかす言動があったのです。

 

「片桐さん、ダメですよ、冗談でも死ぬなんて言っては…。望みを捨てずに前を向いて歩いていれば、いつかきっと娘さん二人と再会できる日が来ますよ。親子の縁はそうそう簡単には切れるものではないはずです」

 

調査を急かす片桐さん流の悪いジョークにも聞こえましたが、万が一のことも頭をよぎり、月並みな返答でしたが真剣な気持ちでそうお返事いたしました。…続きは本誌に

 

 

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