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2025年12月5日

夏の終わりに増加する夏型過敏性肺炎

2025年08月27日

毎年9月~10月に発症が集中する肺炎がある。夏型過敏性肺炎だ。原因となるのはカビで、日当たりが悪くじめじめした木造家屋や、水回り、エアコン内部などにカビは発生しやすい。

 

夏型過敏性肺炎は暑さで体力が弱るこの時期、「発熱して咳がひどい」などの症状から夏風邪と間違われやすいが、何年にもわたって夏に咳や発熱など、同じ症状を繰り返すことが多い。

 

夏型過敏性肺炎の原因はトリコスポロンというカビの一種。カビの胞子は0・005ミリ程度の微粒子で、それが肺の奥にある肺胞まで繰り返し吸い込まれるうちに、アレルギー反応を引き起こす。

 

細菌や真菌が肺で増殖する通常の肺炎とは異なり、症状は頑固な咳が出て、息切れやすくなるのが特徴。夏に胞子が飛散するため5月~10月に症状が出やすく、特に最初の発生は9月、10月ごろに集中することが多い。何年も繰り返すと慢性化し、肺が線維化する肺線維症につながることもあるので注意が必要だ。

 

トリコスポロンは浴室や洗濯機の周囲、キッチンなどの水回りで繁殖しやすく、雨漏りした天井や床下浸水の跡などに発生することもある。また、湿気が多い押し入れ、寝具のほか、エアコン内部で増えて、風で胞子をまき散らすこともある。…続きは本誌で

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