─ 不倫カップルを追って東京へ!伸るか反るかの一発勝負 ─
2025年06月27日
「今、夫が新潟のラブホテルにいます」
ある日の午前6時過ぎ、当調査事務所のフリーダイヤル経由で所長の私に面識のない東京在住の女性からお電話をいただきました。お名前は花井美紀さん(仮名)。後にご年齢は30代の方だということを知ります。
花井さんは開口一番、こうおっしゃいました。
「今、夫が新潟のラブホテルにいます」(花井さん)
電話口の声は驚くほど冷静で、事の重大さに比して静かすぎるほどでしたが、その裏に張り詰めた感情の糸がピンと音を立てているかのように私には感じられました。
花井さんが続けます。
「間違いありません。エアタグで位置情報を確認しています。中央区紫竹山の○○ホテルだと思うのです。鳥屋野潟というところがすぐ近くにあります。夫の車が、そこにある可能性が高いです」(同)
エアタグは米アップル社が開発したGPS機能を搭載した小型の追跡デバイスで、自分のバッグに入れたり、キーに取り付けたりするなどして、大切な持ち物を探し出すことを目的としています。
しかし花井さんはそのエアタグをご主人の孝行さん(同・38)が使用する車に密かに忍ばせたとのこと。
花井さんがいいます。
「夫の不審な行動が目立つようになったのは、ここ最近のことです。出張と称して外泊が多くなったほか、LINEの返信も雑になり、よく分からない理由での夜の外出もあります」 (同)
浮気を疑った花井さんはインターネット検索を通じてエアタグの存在を知るに至り、それを夫の車に設置して行動を監視していたところ、位置
情報により鳥屋野潟湖畔の○○ホテルにいることを突き止めたのだといいます。
私はすぐに車を飛ばして、問題の○○ホテルに向かいました。花井さんからお電話をいただいてから30分後にはホテルに到着したものと思います。車庫のシャッターが半分ほど開いていたことから、花井さんからあらかじめ聞いていた品川ナンバーの黒のSUVを確認することができました。
「確かに、ご主人の車がありました。しかし、ホテルの部屋の車庫のシャッターが半分ほど開いています。デリヘルの可能性もあるかもしれません…」 (私)
私はただちに花井さんに報告しました。
「夫は以前、新潟に赴任しておりました。風俗遊びであったなら、まだいいのですが…」(花井さん)
その後、私は証拠映像を撮影するため張り込み態勢に入りました。そして時間が午前10時を回った頃、車庫のシャッターが全開になりました。しばらくしてから孝行さんが出てきた後、続いて彼と同年代と思しき女性が車庫に現れたのです。滞在中にはシャッターが全部閉まっていませんでしたが、女性同伴でホテルに宿泊していたことになります。そして孝行さんが運転するSUVはホテルから移動を開始しました。
先ほど花井さんとのやり取りのところで話が出ましたが、ご主人の孝行さんは東京に本社を置く大手企業に勤めており、かつて新潟支店に赴任していたといいますから、かなり土地勘があるものと思われます。
案の定、孝行さんが運転する車は道に迷うことなく地元で人気の寿司店に到着しました。車から降りてきた孝行さんは身長180㌢以上の長身
でがっしりとした体格に、濃いグレーのジャケット姿。女性も170㌢以上の長身で、上品なベージュのワンピースを着て、肩までかかる黒髪をなびかせる容姿はモデルのようでもありました。
寿司店は行列で結構な待ち時間を要する状態でした。二人は臆することなく行列に並びます。そして私たち調査員は慎重に二人の監視を続けます。
その後、二人は新潟市外に移動し、某所で時間を費やした後、再び新潟に戻ってきました。向かった先はとんかつ専門店でした。店の裏手に車を止めると、二人は腕を組みながら堂々と店に入っていきました。
食欲は旺盛で、店を出ると、その足で今度はうどん専門店に向かいました。
二人は食事を終えると、新潟市中心部に向かい、繁華街を徒歩で移動して、シティホテルに入ってチェックイン。その晩はそれ以降、二人が部屋
から出てくることはありませんでした。…続きは本誌で