─ 県内でも急増! わいせつ事件で逮捕される教職員の実像 ─
2025年04月27日
合意があっても16歳未満なら不同意性交等罪が成立する
読者の皆さんは近年、新潟県内で教職員によるわいせつ事件が相次いでいることをご存じでしょうか? ここ1、2 年の間に新聞等に取り上げられた主な事件や出来事をいくつか列挙します。
【2023年8月24日】
新潟市中央区内のスーパーマーケットでスマートフォンを利用して10代女性のスカート内を無断で撮影したとして、新潟大学附属新潟小学校の男性教諭(39) が性的姿態撮影等処罰法違反の疑いで現行犯逮捕される。
男性教諭のわいせつの矛先は女性にばかり向けられるわけではありません。人によっては男性に矛先が向けられることもあります。
【2024年9月19日】
生徒にセクハラをしたとして、新潟県教育委員会は19日、上越地方の県立高校の50代男性教諭を停職6カ月の懲戒処分とした。県教委によると、教諭は2023年11月、県外の宿泊先のホテルで、自身の勤務先の高校に通う3年生の男子生徒に対し、全身を触るなどのセクハラをした。教諭は生徒の担任で、生徒の大学受験に付き添ってホテルの同じ部屋に宿泊。その際、マッサージをするとして生徒の肩から足まで触ったという。
少女を自宅に連れ込んで、わいせつ行為に及んだ男性教諭もいます。
【2025年1月9日】
県警捜査1課は不同意性交の疑いで新潟市東区の元学校教諭の20代男を逮捕。下越地方の建物内で面識のある16歳未満の女性に対し、自身が5歳以上年上であることを知りながら性交した疑い。捜査1課によると、男は事件当時、学校教諭だった。
〈自身が5歳以上年上であることを知りながら〉と記しましたが、これは刑法において相手の年齢が13歳以上16歳未満の場合に、加害者が5
歳以上年上ならば同意の有無に関わらず不同意性交等罪が成立するためです。
付け加えますと、相手の年齢が13歳未満の場合には、同意の有無や加害者の年齢に関わらず不同意性交等罪が成立します。
一方、わいせつ行為にとどまらず、ストーカー行為にまで及んだ男性教職員もいました。
【2025年2月14 日】
新潟県教育委員会は燕市立燕中学校の男性講師( 26歳)を免職処分とした。2024年6月から10月までの間に、長岡市内の自宅で女子高校生と性交し、裸をスマートフォンで動画撮影した。11月には3日間にわたって、女子高校生へSNSでメッセージを連続して送信したり、電話をかけ続けたりした。2025年1月に、不同意性交等罪、性的姿態等撮影罪及び児童ポルノ禁止法違反、ストーカー規制法違反で起訴されていた。
読者の皆さんの中には教職員によるわいせつ事件について、「今に始まった話ではない」と冷静に受け止める向きも少なくないことでしょう。とはいえここ数年、事件の件数が急増しているのは紛れもない事実で、2024年1月には事態を重くみた県教育委員会が、県立の高校や中等教育学校の校長を対象に緊急の研修会を開き、綱紀粛正を呼び掛けています。…続きは本誌で