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2024年04月29日

雪国まいたけ社長交代で「再生する」「ジリ貧になる」其々の根拠

2013年11月26日

女性スキャンダルと不法投棄で、カリスマ性を失ったことが転落の始まりだったのか。年商300億に届かんとするオーナー社長が13億円超の不正会計処理で辞任、さらには元取締役による株主代表訴訟と、大平喜信社長の人生はすご六を地でいっている。星名新社長による雪国まいたけ再生はあるのか。「再建はできる」「いや無理だろう」―。周囲の評価は真っ二つに割れている。

 

実にシンプルな不正経理

 

2011年に、オリンパスの損失隠し事件が、役員の内部告発によって発覚し、巨大企業による粉飾決算が社会に与える影響の大きさを目の当たりにした。まさか新潟を舞台にして同じような不正経理事件が、同じような経路を辿って世に出るとは思いもよらなかった。

タイトル

 

東証二部上場の雪国まいたけによる不正会計事件は、既に新聞を賑わせているので、経緯についてはご存じの読者も多いかと思うが、ここで簡単に事の経過を列挙したい。

 

●6月に、退任直前の取締役が、同社の監査役に対して不正経理の「告発文」を提出。内部で調査が開始されるも、この時点で表沙汰になることはなかった。

 

●8月下旬に証券取引等監視委員会による立ち入り検査が行われる

 

●不正会計問題で弁護士を含む計4人による社内調査委員会が立ち上がり、1018日から約半月かけて調査を行う。

 

11月4日に調査報告書がまとめられ公表される。その結果13億8400万円の不適切な会計処理が見つかる。その結果、配当可能な剰余金は実質ゼロで、123月期に配当された1億3300万円は違法だということが発覚。不正経理の概要は

①過去に工場用地として取得した滋賀県近江八幡市土地の資産計上額の妥当性

②西新宿YMビルなど2件の事業用資産における減損処理の不履行

23年9月に30回の分割払いで計上した広告宣伝費をめぐる会計処理、というもの。…続きは本誌にて

 

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