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2024年05月6日

破綻の真相 誰も知らないパワーズフジミ残酷物語

2013年05月28日

新潟県内に14店舗を展開していた食品スーパーのパワーズフジミが、5月10日付けで全店舗を閉鎖し事業停止。同日、新潟地裁から破産手続き開始決定を受けた。27億円超の負債、パート含む800人の社員は全員解雇。何故、破綻したのか、誰が潰したのか。

 

悲惨な断末魔と日刊紙の空々しさ

 

「パワーズフジミに買い物にいったが、商品がほとんど並んでいない」

 

こんな声が巷で聞こえ始めたのは今年の3月下旬ごろ。

 

4月も後半になると、その売り場は悲惨な姿を見せ始めた。明らかに“売り切れて商品がない”状況とは違う、売り場と呼ぶにはあまりにもシュールな光景だった。

 

野菜売り場にはリンゴが1個だけ、精肉コーナーにはひき肉のパックが3個だけ、鮮魚のコーナーには何故かシラスのパックとプラスチック製の容器に入ったイカの塩辛だけが並ぶ。冷凍食品コーナーにも日配品のコーナーにも、ひとつも商品がない。

 

普通のスーパーなら商品がひしめき合っている陳列棚にも、売れ残っている商品がポツポツと間を空けて鎮座しているのみ。中には一列に全く商品がない棚もある。

タイトル18

 

それでも惣菜コーナーはある程度の充実を見せていた。しかしそこに、野菜のかき揚げやコロッケに混じって大量に並んでいたのは“パンの耳を挙げた物”だ。「シュガースティック」というシールを張られていたのが逆に悲壮感をたたえていた。とても食品スーパーで売られるような代物ではない。

 

情報によれば、末期のパワーズの惣菜コーナーは光景がすさまじく、ある店舗の惣菜コーナーでは普通の「目玉焼き」が60円の値をつけて大量に売られていたという。
記者が実際に目にした、一番すさまじい商品は、「握りずし」とシールが張られたパックに、ネタが何も乗っていない酢飯(一応握ってある)が150円で並んでいた光景だ。

 

こうした惣菜コーナーの風景は“とりあえず、今ある物を現金化しよう”という意図が丸見え。日用品、文房具などの雑貨が半額以下で売られていたことも“現金化”の意図以外にないだろう。…続きは本誌にて

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