─「 その恋人、本当に実在しますか?」忍び寄るロマンス詐欺―
2026年09月25日
写真も名前も勤務先も「恋人そのもの」が作り物
「今度、新潟で会おう」―。恋愛中の男女なら、何の変哲もない言葉です。ところが、この一言を信じたことから詐欺被害に
遭った女性が県内にいます。
今年8 月、魚沼市の20代女性がSNS型ロマンス詐欺の被害を小出警察署に届け出ました。女性はマッチングアプリで韓国人男性を名乗る人物と知り合い、毎日のようにSNSでやり取りするうちに好意を抱くようになったようです。
相手は「今度、新潟で会おう」と約束した後、「仕事でダイヤモンドを日本人に送るので預かってほしい」「荷物を送る手数料として電子マネーを買ってほしい」などと要求。
女性が計10万5,000円分の電子マネーを購入してコードを相手に伝えたところ、その後、連絡が取れなくなって詐欺に気付いたといいます。
私たち探偵が長年扱ってきた男女問題の代表格といえば、何と言っても浮気調査です。
「最近、夫の帰宅時間が遅い」
「妻がスマホを肌身離さず持ち歩く」
「休日出勤と言っているが、本当なのか調べてほしい」
これまで浮気を疑われる相手は、少なくとも実在する人物でした。ところがSNSやマッチングアプリが男女の出会いの在り方を変えた現在、浮気相手との出会いのきっかけはもちろん、純粋な恋愛においてもそのプロセスは大きく変わりつつあります。
以前、50代男性からこんな相談を受けたことがあります。男性はSNSで知り合った外国人女性と半年ほどやり取りを続け、結婚の話までしていました。
しかし一度も本人に会ったことがなく、女性は海外で事業をしていると話してはいるものの、会社の実態もはっきりしません。さらに“彼女”は「二人の将来のために…」と暗号資産への投資を勧めていました。
明らかに詐欺が疑われる事案ですが、男性はこう言います。
「毎日連絡しているから、疑ったこともありませんでした」
ここがロマンス詐欺の恐ろしいところです。恋愛感情が入り込むと、人間は相手を疑うのではなく、信じるための理由を探し始めます。「忙しいから会えないのだろう」「海外だから電話できないに違いない」「もうすぐ日本へ行くと話しているではないか」―。普通なら怪しいと気付くのに、好きな相手のことは信じてしまうのです。
新潟市が発行する市報にいがた8 月2 日号も〈SNS型 投資詐欺・ロマンス詐欺にご用心〉との見出しの記事を掲載して、実際に会ったことがない人にお金を渡さないよう注意を呼び掛けています。
写真がある、毎朝「おはよう」と連絡が来る。夜には「愛している」と言われる。胸を熱くしている本人にとっては紛れもなく“恋人”です。
しかし、それらはすべてスマートフォンの画面上の情報にすぎません。写真は他人のものかもしれないのです。名前は偽名、勤務先も架空…。美しい女性の写真を使っている人物が女性である保証すらないのです。…続きは本誌で














