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2026年06月29日

県知事選 花角県政3期目に問われる「つなぐ力」

2026年06月27日

今回の新潟県知事選は、結果だけを見れば花角英世知事の圧勝だった。田口氏は、首長にとって3期目こそが重要だと見る。1期目で人事を掌握し、2期目で人を育て、3期目で初めて、やりたかった政策、温めてきた政策を4年間かけて実行に移す。つまり花角県政3期目は、単なる継続ではなく、これまでの県政運営の集大成というわけだ。行政、経済界、市町村、県議会、そして県民をどうつなぎ直すのか。その成否が、今後4年間の新潟の経済と暮らしを左右する。

 

なぜ知事選は盛り上がらなかったのか

 

私は今回の知事選を見て、まず「組織票しか動かなかった選挙だったのではないか」と感じました。有権者一人ひとりには、それぞれの判断があります。花角知事に期待して投票した人もいれば、現職の継続がよいと考えた人もいるでしょう。

 

ただ、全体の空気感としては、政策をめぐる熱い対立や、候補者に自分の思いを託すような高揚感が広がった選挙ではなかったように思います。

 

今冬の衆院選で議席を大きく伸ばした参政党が候補者を出しませんでした。これが意外に大きかったのではないか。最近の国政選では、従来の組
織票に収まり切らない保守層や、SNSなどを通じて自分の意思で動く層が一定程度いました。会社や団体から頼まれたから投票に行くのではなく、「自分はこの候補、この政党に入れたい」と思って投票所に向かう人たちです。

 

ところが今回は、そうした層の受け皿が見えにくかった。参政党が前面に出てこなかったことで、組織に属さない人や組織の中にいても自分の意思で動きたい人が、投票に向かう理由を見いだしにくかったのではないでしょうか。

 

「県知事選」という選挙の性格もあります。県知事選は県全域が選挙区です。その意味では参議院選に近い。選挙区が比較的狭い衆議院選とは異なり、候補者がすべての地域を細かく回り、すべての有権者に直接接することはできません。

 

そうなると、県議、市町村議、商工団体、企業、業界団体、各種組織を通じた動きが大きな意味を持ちます。候補者本人に接する機会が少ない以上、有権者は自分の身近な人間関係や組織を通じて選挙に触れることになるからです。

 

ただ、今回の知事選は、SNSで新しい支持が広がった選挙ではありませんでした。実績を見て組織が動く。既存の人間関係を通じて票が動く。そういう古い形の選挙が色濃く出たのではないかと思います。

 

とはいえ、私は「古い選挙だから悪い」と言っているのではありません。選挙というのは、誰か1人にお願いして終わりではありません。たとえば、お願いされた人が会社で話をし、家族に話をし、地域の人に声をかける。そこで初めて、1票が3票にも5票にも広がっていく。それが本来の選挙の姿だと思います。

 

地方において、商工会、農業団体、企業、町内会、業界団体、議員の後援会といった組織は、そうした広がりをつくる存在でもあります。問題は、それが単に「頼まれたから投票に行く」というところで止まってしまうのか、あるいは、その先で地域の人たちが何を考え、現場で何に困っているのかを県政に届けるところまで動くのか、ということです。

 

これからの花角県政を考えれば、組織が動くこと自体はむしろ大事です。観光にしても、地場産業にしても、中小企業支援にしても、規制緩和にしても、県庁だけが動いてどうにかなる話ではありません。商工会議所や商工会、業界団体、個々の事業者が一緒になって乗ってくれなければ、新潟は強くなりません。今回の選挙は、そうした組織が単なる動員で終わるのか、それとも県政と一緒に新潟を動かす力になるのか、その分かれ目を示したように見えます。…続きは本誌で

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