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2024年04月26日

『眼の病気のいろいろ』

2019年09月27日

さど眼科
酒井 康弘 院長

 

■医師データ
酒井康弘。新潟大学医学部卒。新潟大学眼科学教室に入局。一般総合病院眼科勤務、新潟大学医歯学総合病院眼科助教、眼科外来医長などを経て令和元年7月さど眼科を開院。日本眼科学会認定眼科専門医。医学博士。

 

 

人間は眼から一番多くの情報を得ている。だからこそ、眼は一生大事にしたいもの。そこで今回は、気を付けたい眼の病気のいろいろを取り上げる。解説は、さど眼科の酒井康弘院長にお願いした。

 

「五感による知覚の8割は眼からの情報です。眼は小さな臓器ですが、いろいろな構造部位があり、専門分野も細かく分かれています。最悪失明に至る疾患もありますので、気を付けたい眼の病気をいくつかお話しします。

 

まずは白内障です。白内障は加齢に伴い水晶体が白く濁っていく病気です。60代以降に増え始め、70代~80代ではほぼ全員が罹患している病気です。症状は視力の低下やかすみ、太陽の光や対向車のヘッドライトがまぶしいなどです。初期では進行を遅らせる点眼薬で対応しますが、運転免許が更新できない、仕事に支障をきたすなど、その人のライフスタイルの中でいよいよ困った事態になったら手術をお勧めします。現在では日帰り手術対応の医療機関も増えています。

 

次に緑内障です。緑内障は眼が硬くなることで眼圧が上がり、神経が傷んでいく病気です。神経がじわじわ傷んでいくと少しずつ視野が欠けていき、最悪の場合は失明に至ります。治療は点眼薬で眼圧を正常な状態まで下げることが第一です。ただ、この点眼薬は種類が多
く、患者さんによって効果のある薬も違いますから、その人にとってベストな薬もしくはベストな組み合わせを投与と検査で探っていき、その人に合った治療を確立していくことが重要です。点眼薬で眼圧が下がらないようでしたら、眼圧を下げる手術が必要になります。

 

続いて網膜硝子体疾患です。眼球の中にあるゼリー状の組織が硝子体で、その奥が網膜です。網膜に孔があいたり、その孔が拡大してはがれたりすると、最悪失明に至ります。…続きは本誌に

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