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2024年12月11日

石﨑衆院議員 「暴行、傷害事件」の内実

2020年01月27日

昨年9月、暴行、傷害の容疑で書類送検された石﨑徹衆院議員。1月20日に通常国会が開会したが、起訴か不起訴か、検察の結論は出ていない。「年末年始の時期、和解を模索する動きがあった」とも伝えられるが、定かではない。仮に同衆院議員が起訴となった場合、自民党を離党するか、自民党の党員資格停止となり、当然、同党公認を外されることになる。

 

検察判断、肩透かし

 

1月20日、通常国会が召集された(会期は6月17日までの150日間)。その前の週の金曜日(17日)、「肩透かし」を食らったように感じた政界関係者も少なくなかったのではないか。

 

昨年9月、県警は石﨑徹衆院議員(北信越比例、自民)を暴行と傷害の容疑で書類送検した。その3カ月前、同衆院議員の30代男性秘書が新潟市内の警察署に被害届を提出していた。この事件に関し、昨年12月頃から「石﨑は国会開会前に起訴される見込み」という情報が何度となく流れていた。

 

異例なことでもなければ、起訴、不起訴の発表が土日に行われることはない。それゆえ「国会開会前」とすれば1月17日の金曜日がタイムリミット。仮に起訴となれば、刑事事件の場合は「99%有罪」と言われている。「石﨑、起訴」なら、メディアや政界は大騒ぎになるはずだった。

 

国会召集が1月20日と決まったのは昨年12月の初め。その後、同月半ば頃に「石﨑は通常国会の開会前に起訴される見込み」といった話が流れた。情報源は不明。次いで、「検察は年内に起訴、不起訴の判断を下す」とも言われた。

 

年が明けて、「永田町情報では1月11日からの3連休前に起訴される見込み」という話が流れた。これに対し、在京の国会議員秘書はこう言った。

 

「自民党本部でも、『早ければ連休前か、週明けにも検察の結論が出る』とみているようです。ただ永田町情報ではなく、地元の情報が永田町に伝わったのだと思います。1月20日から通常国会が始まりますから、確かにタイミングとしては連休の前後から国会開会前かなと思います。

 

石﨑さんが起訴された場合、党本部の党紀委員会が開催されます。本人が離党すればこの限りではないのですが、離党しない場合は党員資格停止。有罪が確定すれば除名処分になり、いずれにしても選挙区支部長(党公認候補)は解任されますね」

 

現在、「桜を見る会」やIR汚職事件、さらに河井前法相の妻、河井案里参院議員の事件などが次々と勃発。永田町は〝石﨑〟どころでなくなっているという。

 

水面下の交渉はあったか

 

書類送検された石﨑徹衆院議員の容疑は5件で、中身は「暴行4件、傷害1件」だという。様々な観測が流れたものの、国会開会前に検察の結論が出ることはなかった。そのことに何か意味があるのか?

 

「各種の話から判断すると、当初のスケジュールとしては年内、あるいは国会開会前に検察が判断を下すということだったのでしょう。ただ送検案件が多いため、検事が多忙であるという理由から、被害者、加害者双方の聴取が済んでいないとか、そうした単純な理由で予定どおりにいかなかったのではないでしょうか」(前出の在京国会議員秘書)

 

こうした見方とは違った観測もある。

「事実関係は不明ですが、年末年始の頃、被害側、加害側の両者を和解させる動きがあったという話を聞きました。検察もそうした動向があることを承知していて、その行方を見守っていたため、結論を出さなかったのでは」(新潟市在住の元自治体職員)

 

警察に被害届を提出した元男性秘書に対し、週刊誌でこの一件が明らかにされて以降、「和解」(示談)をすすめる動きがあったようだ。だがこの元秘書は「示談には応じない」という態度を貫き、それは今も変わらないという。それなのに土壇場にきて「和解交渉」というも解せない話だ。

とにかく元秘書が被害届を取り下げたという話は聞かない。検察の判断は当初の見込みから先送りされただけということらしい。現在開会中の国会は6月17日まで。国会議員は国会開会中には逮捕されない不逮捕特権がある。だがこれは訴追されない権利ではない。それゆえ書類送検されている石﨑議員は会期中に起訴される可能性がある。

 

起訴の可能性なのだが、石﨑議員に近い筋は、当然ながら「不起訴が至当」としている。一方、被害届を出した元秘書を知る人物は、「暴行容疑の4件中、2件か3件は起訴になるのでは」としている。…続きは本誌に

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