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2026年01月28日

全国学力テストが映し出す「新潟っ子」の学びの現在地

2026年01月27日

授業は分かる――。子どもたちの自己評価は決して低くない。けれど、2025年に実施された全国学力・学習状況調査(以下、学テ)の数値を丁寧に追うと、本県の小中学生は算数・数学を中心に「伸び悩む構造」が見えてくる。県全体では小学校算数が全国平均を下回り、近隣の北陸3県(富山・石川・福井)との差はさらに大きい。中学校数学も全国平均を下回った。県教委・新潟市教委の回答も手がかりにして課題を炙り出してみたい。

 

北陸の背中が遠い――
新潟の小中生は「全国平均止まり」

 

毎年行われる学テは、原則として対象者(小学6年生、中学3年生)全員が参加する「悉皆(しっかい)調査」だ。国語と算数・数学の調査は毎年行われ、隔年で英語や理科が加わる。2025年は小中学生とも国語、算数・数学、理科の調査に臨んだ。本稿では理科を除いてリポートする。

 

結果を見ていく。表1、2から、2025年の「新潟県」と「新潟市」の結果は、【新潟県】

■ 小・国語 66%(22位)
■ 小・算数 56%(30位)
■ 中・国語 54%(16位)
■ 中・数学 46%(27位)
(正答率と全国順位)
【新潟市】

■ 小・国語 68%(5位)

■ 小・算数 57%(15位)
■ 中・国語 55%(6位)
■ 中・数学 47%(15位)
(正答率と政令市中の順位)
全国の平均正答率は、

■ 小・国語 66・8%
■ 小・算数 58・0%
■ 中・国語 54・3%
■ 中・数学 48・8%
(公立小中学校の数値)

新潟市の小中学校の国語を除くと、正答率は全国平均を上回れず、順位も「真ん中から下」に甘んじた。表1には同じ「北信越」あるいは「北陸」に括られる富山、石川、福井3県の成績を載せた。本県を大きく引き離す成績だ。

 

ちなみに、かつて本誌はデータで示したことがあるが、この3県は難関大学進学実績が全国トップクラスだ。小中学校時代に基礎・基本の徹底が図られているのかもしれないし、体系的な学力向上の取り組みが行われているのかもしれない。

 

過去5年の成績(表2)を見ると、新潟市の国語こそ上位の年もあったが、それ以外は胸を張れるような成績とは言い難く、特に算数・数学の成績がパッとしない。

 

「同じ地方」なのに成績が異なる理由を探るのは難しい。表3でも触れるが、同一県内でも都市部と中山間地で成績は違う。その背景には、塾の有無など学習環境の差、さらにはそれ以外の要因もありそうだ。本県は算数・数学の成績が良くないが、北陸3県は国語も算数・数学も良いどころか全国上位。「新潟だけが取り残されている」要因も容易には探れない。

 

本稿は北陸3県との「差」を探るものではないが、彼らの取り組みを知ることは、本県の学力向上に資するのではないか――と提言をして表3~6に移る。…続きは本誌で

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