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2024年12月11日

勉強しなくなった新潟の小中学生

2024年11月27日

新潟っ子の学力テストの成績低下、言い換えて学力低下が進んでいる。その原因の1つが家庭学習時間にあるかもしれない。前稿ではそんな推察ができた。そこでさらに調べてみると、ナント勉強しない新潟っ子が増えていることが分かったのだ。「国家・社会の存立基盤がいささかも揺らぐことのないようにしなければならない」という文科省の義務教育に対する目的とは裏腹に、既に揺らぎ始めているのが新潟っ子の学習に対する姿勢かもしれない。

 

国語の課題は〝工夫力"

 

2024年の学力テストで、小6国語・算数、中3国語・数学の全てにおいて、正答率が全国平均を下回った新潟県。この原因をどう分析しているのかを県教委に尋ねると、次のように詳細な回答が得られた。

 

【小学校国語】

「話すこと、聞くこと」について、目的や意図に応じて話題を決め、集めた材料を分類したり関係付けたりして、伝え合う内容を検討することに課題が見られた。授業内で言語活動を行う際、話し合う相手や手段、話す内容や順序を工夫するなどの点を児童に意識させる指導が必要であると捉えている。

 

【小学校算数】

問題場面の数量の関係を捉え、式に表すことに課題が見られた。数量関係を正しく理解することができるよう、問題場面を図に表すなど数学的表現を活用し、問題を解決したり、それらの数学的表現を関連付けて分かりやすく伝え合ったりする活動を大切にする必要があると捉えている。

 

【中学校国語】

「書くこと」について、自分の考えが伝わる文章になるように工夫することに課題が見られた。表現技法とその効果を意識させ、様々な設定で文章を書いたりする経験を積ませるとともに、自分の考えが伝わる文章になっているかを客観的に知ることができるよう、書いた文章を生徒同士で互いに読み合わせるなどの活動が必要であると捉えている。

 

【中学校数学】

文字を用いて説明することに課題が見られた。事象における数量やそれらの関係を、文字を用いた式で表すことができるように指導するとともに、文字や言葉を用いて説明する際に、根拠を明らかにすることの指導が必要であると捉えている。

 

ゼロ回答だった新潟市はともかく、県は課題も解決策も分析済み。ただ、家庭学習時間についての言及はなかった。本誌は当然、質問をしたわけだが、その回答を紹介する前に、本県小中学生の家庭学習時間の実態を、68ページ以降のグラフを見ながら把握しておきたい。

 

本誌はまず、全国学力学習状況調査(学力テスト)が小中学生に尋ねた、「平日・土日の1日当たり家庭学習時間」について時間ごとの回答割合を集計。新潟県・新潟市とも「小学生・平日」、「小学生・土日」、「中学生・平日」、「中学生・土日」に分類し、直近4年の回答割合の推移をグラフ化した。

横長のグラフは選択肢の回答数値をそのままグラフ化したもの。選択肢は、

1 3時間以上(4時間以上)
2 2~3時間(3~4時間)
3 1~2時間(2~3時間)
4 30分~1時間(1~2時間)
5 30分未満(1時間未満)
6 全くしない(全くしない)
(※カッコ内は「土日」の選択肢)

 

小さなグラフのうち左下は、選択肢の1と2、3と4、5と6のそれぞれの数値を合算。イメージとしては家庭学習を「頑張る」、「ソコソコにやる」、「やらない」だろうか。右下のグラフは、選択肢の1・2・3と4・5・6のそれぞれの数値を合算。家庭学習を「やる」、「やらない」といったイメージだ。…続きは本誌で

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