• Clip to Evernote

2021年03月9日

一昨年10月、大河津分水路が破堤寸前だった!

2021年01月27日

2019年10月13日、台風19号の豪雨は大河津分水路を破堤寸前まで追い込んでいた。破堤すれば燕市はもちろん新潟市まで濁流に飲み込まれる。幸い、大河津分水路は信濃川の洪水を日本海に流し続け新潟平野を守り抜いた。この危機的な事実を知る人は少ない。昼夜問わず極寒の中、改修工事に励む人の苦労も知られていない。今回は大河津分水路を題材に、“土木”の重要性をお知らせしたい。

 

暗い夜道と無責任な言葉にご用心

「コンクリートから人へ」という言葉を覚えておられると思う。テレビで聞いたとき、公共工事の全否定に繋がるような発言に唖然とした。今更、発言者の氏名を述べるまでもあるまい。

 

「地獄への道は善意により敷き詰められている」というヨーロッパの格言があるが、善意でも悪意でも、親切を装う甘い言葉には注意が必要だ。

 

土木工事は無駄だとか、金食い虫だとか、好き放題に散々な言われ方をしてきた。その結果は、災害に対する列島の脆弱さとして表れている。

 

表をご覧頂きたい。建設投資の国内総生産に占める比率は昭和48年の24・6%をピークに下落し、平成22年には8・4%まで下がった。令和元年には9・8%と若干戻したものの、ピーク時の4割に過ぎない。

 

国民世論の後押しがなければ国土交通省が懸命に予算要求しても減額されるのだ。この程度の金額では異常気象による水害や頻発する巨大地震への対策もままならない。

 

これから高度成長期以降に集中的に整備されたインフラも一斉に老朽化する。速やかに維持補修が行われなければ道路もトンネルも橋も強度が低下し、トータルコストは増大し続ける。予算獲得のためには世論の味方が必要だ。

 

公共工事がどれほど我々の役に立っているか、大河津分水路を事例として紹介したい。…続きは本誌

  • Clip to Evernote