昭和世代が驚く若者たちの「ブス」の使い方
2026年09月25日
昭和世代の父が「ブスって女に使う言葉だろ?」
先日、家で父とテレビを見ていたときのことです。画面に男性タレントが映ったのを見て、私が何気なく「この人、今日ちょっとブスじゃない?」と言いました。すると隣にいた父が、こちらを振り向いて妙な顔をして言いました。
「お前、今なんて言った?」(父)
「ブスじゃない?って」(私)
「男にブスって言うのか? ブスって女に使う言葉だろ?」(父)

私はその瞬間、心の中で「そっか、いま会話をしている相手は同世代の友達じゃなくて、昭和世代の父さんなんだものな…」と呟き、思わず苦笑いしてしまいました。
私も含めてZ世代を中心とする今の若者たちは、男性の見た目に対して「ブス」という言葉を使うことに、それほど違和感がありません。もちろん誰に対しても平気で「ブス」と言うわけではありません。知らない人や職場の人に面と向かって「ブス」と言えば、今の若者も普通に失礼だと思います。
ただし、仲の良い友達同士や、自分の写真を見たときなどには「今日の俺、ブスだな」「その写真、ちょっとブスに写ってるよ」といった言い方をすることがあります。
父にそのように説明すると、ますます納得できない様子でした。
「男に対してなら“ブサイク”じゃないのか? 昔は男にブスなんて聞いたことないぞ」(父)
「今はそこまで男女で分けて考えてないと思うよ」(私)
「じゃあ、イケメンじゃない男は全員ブスなのか?」(父)
「いや、そういう意味でもないんだよ(苦笑)」(私)
ここが少しややこしいところです。私たち若者が使う「ブス」は、必ずしも「生まれつき顔が悪い人」を指しているわけではありません。髪型が決まっていない、寝起きで顔がむくんでいる、写真の角度が悪い、表情が変だ、服装まで含めて何となく冴え
ない…。そんな〝その瞬間の見た目〟に対して「今日ブスだわ」と言うことがあります。
ところが辞書を引くと、父の感覚のほうが本来の意味には近いことが分かります。デジタル大辞泉は「ぶす」を「醜女(しゅうじょ・しこめ)。また、女性をののしっていう語」と説明し、日本国語大辞典も「醜い女性の顔。また、その女性」としています。
つまり、もともとは明確に女性を対象にした言葉なのです。
とはいえ、それでも私にとっては、男に「ブス」と言うことがそれほど特殊には感じられません。この時点で、父と私の間には「ブス」というたった2文字をめぐって、かなり大きな世代間ギャップがあることに気付きました。…続きは本誌で













