新潟の街中に700万円いじょうする高級車が溢れている理由
2026年09月25日
JR新潟駅周辺や万代、郊外の幹線道路を走っていると、700万円、800万円級の高級車とすれ違うことが珍しくない。しかもハンドルを握るのは30代の若者だったりする。地方の所得が急に増えたわけではない。お金持ちではなくても高級車を購入することができる“カラクリ”が、今や定番の買い方となった「残価設定型クレジット」、通称「残クレ」だ。
700万円級を身近にした「残クレ」の魔法
最近、新潟の街中を走る車を眺めていると、「みんな、そんなに稼いでいるのか?」と首をかしげたくなることがある。
トヨタのアルファード、ヴェルファイア、レクサスのSUV、輸入車のメルセデス・ベンツやBMW…。
住宅ローンを抱え、教育費の工面も容易ではないはずの30代、40代の人たちが、700万円を超えるような高級車を当たり前のように乗り回している。
代表格のアルファードは、2026年6月時点でハイブリッドGが559万9000円からだが、PHEVのZは764万9400円、ハイブリッドExecutive Lounge は864万9300円、最上級のPHEVスペーシャスラウンジに至っては1485万円もする。もはや「高級ミニバン」というより、価格だけなら一昔前の高級輸入車の領域といえる。
こうした高級車の購入ハードルを下げたのが「残価設定型クレジット」、通称「残クレ」だ。仕組みは単純で、数年後の車の価値を「残価」としてあらかじめ据え置き、車両価格から残価を差し引いた部分を中心に分割で支払う。
たとえば700万円の車を5年後の残価400万円と設定すると、差額は300万円。金利を無視すれば月5万円の支払いだが、実際には分割払手数料が加わるため、金利や頭金、ボーナス払いの設定次第で毎月の支払額は6万~7万円台になる。
とはいえ、700万円という車両価格だけ見れば手が届かなくても、「月々6万円前後」と示されると心理的な距離は一気に縮まる。
同じ700万円を5年の通常ローンで全額均等返済すれば、仮に年利4・9%なら月々の支払額は13万円を超える計算になる。しかし残価400万円を設定することによって、当面の家計負担をほぼ半分近くまで圧縮できるわけだ。若い世代でも高級車へ手が届くように見える理由はここにある。
一方で、残価部分を「値引き」と錯覚すると判断を大きく誤る。残価400万円は消えたのではなく、支払いを先送りしているにすぎないのだ。
1年前に現行アルファード購入した30代の男性は以下のように話す。
「800万円もの大金は到底用意できません。でも月6万円台の支払いなら家計の範囲内といえるでしょう。5年後はまた新しいアルファードに乗り換えればいいと思って購入を決断しました」(30代男性会社員)…続きは本誌で













