全身を検査する最新のがん検診装置「DWIBS」とは
2026年06月27日
全身のがんの検査としてDWIBS(ドゥイブス)が話題を呼んでいる。全身を検査というとPET‐CTが有名だが、装置のベースがCTだけに、どうしても放射線被ばくの懸念が残る。そこで、新たながん検診の提案として、DWIBSの人気がじわじわと高まっている。この装置、全身を検査するのはP
ET‐CTと同じだが、MRIがベースだけに、放射線被ばくが一切ない。そこで、県内でいち早くDWIBSを導入したプラーカ中村クリニック(新潟市中央区)の中村隆人院長に、DWIBSについて伺った。以下は、中村院長との一問一答。
膵臓がんの検出にも有用
──DWIBSはどのような装置ですか?仕組みや、がんが分かるメカニズムについても教えてください
「DWIBSはMRIを用いた全身拡散強調画像の一種で、体内の水分子の動きやすさを画像化する検査です。がんや転移病変のように細胞密度が高い組織は、水分子の動きが制限されるため、画像上で高信号として検出されやすい特徴があります。
このようにDWIBSは『全身の中で精査すべき病変を拾い上げる』検査であり、疑わしい病変に対しては造影CTなど他の検査を追加し、良悪性の鑑別を総合的に行っています。
当院では精度向上のため、DWIBS撮影時には通常のMRI撮影(T2)も行っています」
──DWIBSの、がん検診の位置づけについて教えてください
「低侵襲(体に害を及ぼさず)で全身に完璧な精度を持つ検査は現代医療には存在しません。胃がん、大腸がん、肺がん、乳がん、子宮頸がんなどには、DWIBSやPET‐CTより精度が高い検診方法がそれぞれ存在します。
一方で、膵臓がんや悪性リンパ腫、骨病変など、ドックやがん検診をしっかり受けていても見落としやすい病変も多くあります。DWIBSは、そのような病変を含む全身の網羅的なチェックを効率的に行う、任意の補助検診としての位置づけです。同様の性質を持つ検査としてはPET‐CTがありますが、放射線被ばくや放射性薬剤の使用がないということがDWIBSの強みです」
──DWIBSのメリットとデメリットについて教えてください
「メリットは、全身を比較的広く一度に評価できるにもかかわらず、造影剤や放射性薬剤を使用せずに済む、つまり低侵襲であるということです。そのような検査には超音波検査がありますが、超音波検査は特定の臓器しか観察できず、また、腸管のガスや内臓脂肪が多いと観察できない範囲が格段に広がってしまいます。
一方、デメリットとしては、すべてのがんを発見できるわけではないこと、良性病変や炎症も拾い上げてしまうこと(偽陽性)があることが挙げられます」…続きは本誌で













