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2024年04月30日

【書籍化】東大卒業生 が挑む「性の公共化」

2012年07月04日

新潟市出身の若き事業家が6月1日、全国に向けて初の著書を発表した。非難を浴びながらも事業を突き進めた〝尋常ならざる情熱〞がひとつの実を結んだと言える。注目の書だ。

 

タイトルは「セックス・ヘルパーの尋常ならざる情熱」。著者の坂爪真吾さんは現在31歳。一般社団法人・ホワイトハンズ(事務局・新潟市)の代表を務めている。

 

団体の主事業は2つ。重度の身障者に対する「射精介助」と、性に関する実践的知識を備えた「臨床性護士」の育成。一般的な介護・福祉団体とは扱う分野が異なるため、批判的な意見を向ける人も少なくない。

 

ホワイトハンズのルーツは坂爪さんが東京大学在学中に受講したゼミにある。担当教授は社会学者・上野千鶴子氏で、テーマはジェンダーとセクシュアリティ。他の学生が扱わない新鮮な論文テーマを求めた坂爪さんがスポットライトを当てたのは風俗業界だった。

 

デリヘル流行前夜の当時、坂爪さんは「ハコ(店舗型風俗)」で利用者や風俗嬢、経営者に業界の内情を聞いた。風俗嬢とは行為に及ばず、話すだけの場合がほとんどだったが当然、入店料は支払わなければいけない。その総額は半年の調査期間で30万円を超えた。

 

体当たりの調査で得た結論は

 

「既存の風俗業界は関わった人全員を不幸にする」

 

ということ。しかし、高校生の頃から独立の夢を抱いていた坂爪さんはここに着目した。「倫理・衛生基準を満たす社会性のある業界であれば全員を幸せに出来るのでは」―。…続きは本誌にて

 

 

 

 

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