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2024年12月11日

自民・小林一大 県議辞職せずに出馬のなぜ?

2022年05月27日

今回の参院選だが、「自民が選挙区で議席を奪還する絶好のチャンス」という指摘がある。新潟選挙区で自民党の公認として出馬を予定するのが小林一かず大ひろ県議だ。「自民党県議団のエース」とされる同県議だが、県議を辞めずに参院選に臨むことについて、懐疑的な見方もある(一部敬称略)。

 

議席奪還のチャンス到来

 

「禍福はあざなえる縄のごとし」という。幸不幸は表裏一体、何が幸いし、何が災いするか分からない。参議院の新潟選挙区は、そんな言葉にぴったりだ。

 

9年前、風間直樹が比例区から新潟選挙区に鞍替えして出馬した。そのあおりで生活の党公認で出馬した現職の森裕子が落選。6年前、今度は森裕子が再選を目指す自民の中原八一を倒して当選した。3年前は「忖度発言」でその名が全国に知れ渡ってしまった自民の塚田一郎が、野党共闘の打越さく良に敗れた。

 

参院選で落選した中原八一は2年後に新潟市長選に出馬して当選。今年、改選を迎える。一方の塚田一郎だが、こちらも敗戦から2年後の昨年10月、衆院1区に鞍替えして出馬。選挙区で敗れたものの、比例で復活当選を果たした。

 

中原、塚田は参院選で落選したことで、かえってその後の政治生命を長らえる結果になったのかもしれない。何せ参議院の新潟選挙区は与野党がしのぎを削る全国屈指の大激戦区だ。ここで勝ち続けるのは至難の業らしい。

 

その参院選新潟選挙区で、いよいよ決戦の幕が切って落とされようとしている。名乗りを上げているのは立憲民主党の現職、森裕子。そして自民党の県議、小林一大(新潟市秋葉区)。余談だが、二人はともに新潟市秋葉区でも旧新津市の出身。ついでに言えば、知事選に出馬した片桐奈保美も同じく旧新津市の出身だ。

 

それはともかく、自民党は参議院の新潟選挙区で6年前に中原を、3年前に塚田を連続して落選させた。そして選挙区選出の同党参院議員が不在になってしまった。同党にとっては、何としても議席を奪還したいところだ。

 

「今回は千載一遇のチャンスだ」と、元国会議員秘書が言う。「新潟選挙区の改選議席が1になったのは中原さんが負けた選挙以降です。その際、中原さんと当選した森さんの得票率の差は、わずか0・2%。忖度発言で負けた塚田さんの選挙でも4%ほどの開きでした。どちらもガチの与野党対決で、与野党がガチで対決すれば、6年前のようにほとんど互角の戦いになる。どちらかに失策が生じ
れば、3年前のように数%の差が生じる」 (元国会議員秘書)

 

では今回の参院選新潟選挙区はどちらなのか?

「今回は野党側に失策があると思います。従って自民が議席を奪還する千載一遇のチャンスだと思うんです」 (同)…続きは本誌で

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