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2021年12月1日

五泉中央病院が県内初の全身がん検診スタート

2021年09月27日

五泉中央病院は放射線による被ばくをいっさい伴わない全身がん検査をスタートした。最新鋭のMRIを新たに導入し、県内で初めてDWIBS(ドゥイブス=全身拡散強調画像)検査を開始。DWIBS検査は頸部から骨盤まで全身の検査を一度に行うことから、従来の方法よりも短時間かつ低コストでがんの発見が可能だという。同院では五泉市民はもちろん、市外在住の人たちの検査についても積極的に受け入れ、がんの早期発見に努める考えだ。

 

被ばくゼロの全身がん検査がわずか30分で完了

 

DWIBS検査は2004年に東海大学工学部の高原太郎教授らが考案した撮影方法で、高性能化したMRIによって頸部から骨盤までの全身撮影を行うがん検診スクリーニングが可能だという。同検査によって、がんを発見する流れは以下のとおりだ。

 

がん細胞が急速に増殖すると細胞密度が高くなり、細胞間の水分子の動きが鈍くなる(拡散抑制)ことが知られている。こうしたことから正常組織の細胞の水分子が動きやすいのに対して、がん細胞の水分子が動きづらい状態になっていることに着目し、病変部を検出する。

 

また同時に背景部の脂肪組織の画像を抑制することによって、病変部が浮き上がって見える画像となることから、これに通常のMRI画像を重ね合わせることで解剖学的な位置を把握することができるという。

 

 

従来のPET―CTと呼ばれる全身がん検査はその名のとおりCTを使った検査で、撮影時に放射線を照射するほか、撮影前に放射線同位元素を含む検査薬を注射する必要があることから、二重の被ばくを余儀なくされていた。

 

これに対してMRIを使って撮影するDWIBS検査は被ばくを伴わないため、何度でも繰り返し検査を行うことができる。したがって、がん検診はもちろん、がん治療の効果を見極めるための検査にも適しているという。

 

DWIBS検査は大腸をはじめ、すい臓、肝臓、胆のう・胆管、乳房、悪性リンパ腫、前立腺、膀胱などにおいて、とくに優れたがん発見実績がある一方、肺や食道、胃のがん発見にはやや不向き、白血病については発見が不可能だという。

 

こうしたことからDWIBS検査は、人間ドックや他のがん検診にプラスアルファすることにより、これまであまり検査が行われていなかった部位においても、がんの早期発見が期待されている。

 

またDWIBS検査は、PET―CTでは当たり前だった検査前の絶食が不要なことから、普段どおりに食事をしてから検査することができる。さらに検査前のインスリン投与の制限もないため、PET―CTを受けることができなかった糖尿病患
者に対する検査を可能にした。

 

DWIBS検査の患者負担は約6千円(※3割負担の場合)で、造影CTの半額程度で済むという。…続きは本誌

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