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2019年10月21日

「日東駒専不合格 旧帝大合格」という大学入試大異変

2019年08月27日

事実として、新潟県は難関大合格者数が少ない。なぜ少ないのか。この疑問を少しずつ紐解いていくと、ある結論に帰着した。タイトルにある「保護者教育」なのだが、決して「保護者が悪い」というわけではない。第一志望が難関大であるとして、これに合格するためには、親がカギを握っているのである。

 

本誌7月号で、「東洋大不合格、旧帝大合格」者が出たことを報じた。かつては考えられなかった事態だ。だが、他県の情報などを仕入れると、“珍事”ではなくなっている模様。イメージ的に、旧帝大と東洋大のレベルは天と地ほどの差があるように思っている方が圧倒的のはず。ところが、もうそんな時代ではなくなった。“思い込み”を捨てないと、入試で後悔することになりかねない。

 

明治と東洋が同ランク

 

毎年、県内高校・中等教育学校の大学入試結果を報じている本誌の愛読者に、「私大の難化が著しい」というリポートは“耳タコ”だろう。

 

私大難化の原因は、文科省の指導による入学定員の厳格化だ。首都圏の人口一極集中を抑制する狙いがある。定員をオーバーして入学者を受け入れると、その割合に応じて補助金がカットされる。定員オーバーは、かつては嬉しい悲鳴で済んだが、今やいかに合格者数を絞り込むかに四苦八苦するようになった。私大難化の要因は、合格者の絞り込みにある。

 

受験する大学を決める際、自分の偏差値と大学の偏差値を照らし合わせ、チャレンジ、本命・実力相応、スベリ止めと分けて受験するパターンが多い。偏差値による大学の序列もある。

 

私大では、

1. 早慶上理(早稲田、慶応義塾、上智、東京理科)
2. 東=MARCH(明治、立教、青山学院、中央、法政)、西=関関同立(関西、関西学院、同志社、立命館)
3. 東=日東駒専(日本、東洋、駒沢、専修)、西=産近甲龍(京都産業、近畿、甲南、龍谷)
4. 大東亜帝国(大東文化、東海、亜細亜、帝京、国士館)

 

の順に偏差値レベルが下がっていく。学校は序列の高い大学に行かせたいし、親も同じ想いだし、生徒も行きたがる。不思議と「最低でもMARCH」の意識が根強い。すると、早慶上理にチャレンジし、本命で国公立大とMARCHを受け、スベリ止めで日東駒専・大東亜帝国を受験することになる。このパターンは、四半世紀は変わっていないだろう。ちなみに、MARCHレベルを本命視する層は、普通は地方の私大に目もくれない。

 

私大難化は、こうした序列を崩しつつある。大手予備校の河合塾HPから、最新の私大偏差値ランキング表(図①、②)を見てみる。

 

偏差値60のところに青山学院、中央、法政、立教、明治、同志社、立命館、関西、関西学院といった難関大がひしめいている。ここに日東駒専の東洋が仲間入りしている。図①の表には続きがあり、実は学習院も同ランクなのだ。学習院とMARCHを組み合わせて「GMARCH」とする括りがある。いずれ「TMARCH」と括られる時代がやってくるかも?

 

「私大難化は近年の傾向でした。首都圏では、例年ならMARCHに合格していた層が日東駒専で打ち止め、日東駒専に合格していた層が、大東亜帝国などワンランク下で打ち止めというケースが少なくなかったです。日東駒専のうち東洋大のレベルがかなり上がった印象です。近年までイメージできた“合格しやすい日東駒専”はもうありません」

 

とは県内の塾関係者。難関私大のイメージが根強いMARCHと、中堅私大のイメージが根強い日東駒専との間にそびえる偏差値ランクという境目がなくなってきたというのである。先に「受験生は最低でもMARCHの意識が根強い」と指摘した。MARCHの持つブランド力の威力は強い。いくら境目がなくなりつつあるとはいえ、「受験生が抱く難関私大のイメージはMARCHが下限」(同)という。

 

「ランクの境目がなくなりつつある」は、受験生にとっては実のところ、大きな問題になり得るようなのだ。

 

新潟高校は富山県だと3番手

 

「難関私大が、どれだけ難関かを知らない生徒と親が実に多い」

 

とは、ある幹部教員だ。面談時に「新潟大がダメなら、せめて明治大に」と真顔で言いだす親がいるというのだ。「ガチで勉強した人なら、そんなことは言わないのですが…」(同)。明治大に合格できるくらいなら東京大を目指すというものだ。…続きは本誌に

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