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2020年10月24日

補助金漬けでも「まちなか」が再生しない!

2015年06月29日

地方創生。「国の活力は地方から」だという。その地方は疲弊しきっている。商店街は廃れ、シャッター通りが解消しない。だが、誰も困っている風でもない。困ってないのに「まちなか再生」と言って補助金がジャブジャブ投入される。そして、何も変わらぬまま今に至っている。行政に詳しい2人の大学教授が補助金行政の本質を暴く。

 

金を出しても元気にならない

 

新潟大学法学部の田村秀教授は6月に、ゼミ生を伴い、新潟市上古町と下古町、人情横丁、本町を歩き、住民にインタビューを試みた。

 

「商店街の活性化策を学生らに考えさせることが目的」(田村教授)

 

p110

古町が空洞化して久しい。昼も夜も「人がいない」と嘆くばかり。閉店が相次ぎ、デパートも去った。

「人情横丁を取材した学生らは、次のような声を拾ってきました。新しい店が出てきて欲しい、この街の風情を残したい、若い人たちが入ってくるのはちょっと︙。地元の意見集約ができていないんですね。商店街をどうしようかというときに、意見がバラバラでは何もできない」(同)

 

まちなかに新規出店を促すため、人を呼び戻すため、商店街に賑わいを取り戻すため、行政は様々な支援策を用意した。その1つが補助金だ。

 

「過去の成功事例を参考に、国がモデル事業として支援制度を用意し、活性化に取り組んだケース」(同)もあった。だが、「どれだけの地域が元気になったのかは不明」(同)という。

 

成功事例を真似て成功するなら、とっくの昔に全国の商店街が賑わっている。行政は補助金を出す以上、事業評価をする。自己評価だから採点はユルい。及第点を出して次年度以降も補助金を付ける。カンフル剤を与えてもまちなかが元気にならないということは、税金を垂れ流していることにほかならない。

 

ここで言うところの補助金とは異なるが、新潟市は、交付金をもらって行った事業について事後評価を行い、公表している。旧まちづくり交付金を活用した都市再生整備計画は、2006年から5年計画で行われた。このうち古町地区には約29億円が使われた。同地区の事後評価シートを見た。

 

〈万代地区に船着場を整備したことで、信濃川ウォーターシャトルの利便性が向上した。自由通路整備により万代地区からやすらぎ堤への動線ができ、利便性が向上した。街なか交流センターを整備することにより、子育て世代の買い物客の利便性が向上した〉

 

市は、いかにも効果がありましたというような書き方をしている。整備計画を進めることで見込んだ3つの指標は目標を達成できたのか。…続きは本誌にて

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