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2024年05月5日

[特集]震災とがれき試験焼却 

2012年12月26日

[二転三転で男を落とした篠田・政令市新潟市長]

 

矛盾だらけだった新潟市・震災がれき受け入れ

 

篠田昭・新潟市長の"迷走"ぶりをみて、或る社長が呟いた言葉が印象深い。「あれは単なる新聞記者だ。とても市長の器ではない」。復興支援となる震災がれき受け入れや試験焼却を「やる」と言った以上、実行に移すことが政治家として当然の責務であろう。だが、住民の猛反対に遭うや、その姿勢を二転三転。腰がすわっていないというより、篠田市政とはポピュリズムの典型ではないのか。例えば、セシウムが一定期間を経てバリウムに変わる(壊変する)などの放射性物質特有の現象を説明することもなく、住民を説得できるはずもなかろう。

 

迷走より酩酊?

 

平成24年11月26日の夕方から夜にかけて、新潟市江南区の亀田清掃センターでは、怒号と罵声が響き渡っていた。

「子どもを殺すつもりか!」

「こっちは命懸けなんだよ!」

「オレたちはお前たちのモルモットじゃねぇんだ!」

「放射能のこと分からねぇくせに、搬入を中止しろよ!」

「お前らのことなんて信用できねぇんだよ!」

「うつむいてないでオレの目を見ろよ!」

「大槌町の意向(が優先)じゃない。まずはオレたち市民(の声を聞く方)が先だろ!」

「(新潟)市民より岩手県民の方が優先かよ!」

「もうお前なんてクビだよ。ここで辞表書けよ!」

 

感情的な言葉が並び、反対住民の激高ぶりが伝わってくる。

 

冷たい雨が、時に強く降りしきる中、新潟市の若林孝副市長ら市幹部は、集まった多くの地元住民を前に、ひたすら低姿勢でお願いするしかないお粗末なものだった。
「(震災)がれきを搬入させてください」

 

3時間以上に及ぶ押し問答が繰り返された後、市はこの日のがれき搬入を断念。勝ちどきをあげた住民は、それでもなお市を信用できないと、がれきを積んだトラックを侵入できないよう自家用車をセンター入口に横付け。徹底抗戦は夜遅くまで続いた。…続きは本誌にて

 

 

 

 

 

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