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2026年08月27日

1万円に3千円…物価高対策に見る「自治体間格差」

2026年08月27日

スーパーで米や野菜を手に取り、値札を見て棚へ戻す。そんな買い物客の光景が珍しくなくなった。国が物価高対策の財源を自治体に配っても、住民への届き方は一様ではない。県内を見渡すと、長岡市と見附市は1人1万円分の商品券を無償配布する一方で、これらに見劣りする自治体が多く見受けられる。住んでいる地域によって支援額はかなり異なるようだ。

 

全市民に1万円の商品券を無償配布する長岡と見附

 

同じ新潟県内に住みながら、物価高対策の恩恵には驚くほどの差がある。その象徴が長岡市と見附市だ。長岡市は2026年3月1日時点で住民基本台帳に記録されている全市民を対象に、「暮らしと地域の応援商品券」を1人につき1万円分配布した。内訳は1000円券10枚で、申請は不要だ。

 

4月上旬から個人宛てにゆうパックで届け、10月20日まで市内の参加店で使えるという。食料品や日用品だけでなく、飲食、理美容、工務店、キッチンカーなど1500以上の店舗が参加し、家計支援と地域消費の喚起を同時に狙う仕組みだ。

 

基準日における長岡市の人口は25万1688人だから、配布した商品券の額面だけでも約25億円に上る。たとえば4人家族のもとには4万円分の商品券が配布されるわけだ。給料が4万円増えるのは容易ではないが、商品券4万円分がある日まとまって届くのは大きい。

 

日々の買い物に充てれば浮いた現金を電気代やガソリン代、子どもの学用品の購入などに回せる。長岡市はこの商品券とは別に、対象となる子供1人につき2万円の「子育て応援手当」も支給しており、これも含めた合計支援額は36億円に上る。

 

見附市も全市民に「みつけ暮らし応援券」を1人につき1万円分配布した。こちらは500円券20枚で、7000円分は大型店と一般商店の双方、残る3000円分は一般商店だけで使える。

 

大型スーパーに消費が集中しないように、地元の小規模店へ資金を回す工夫がなされている。5月8日時点で344店が登録し、使用期限は12月31日まで。参加店の登録料や換金手数料も無料とし、店側が制度に加わりやすくしている。

 

さらに目を引くのが、見附市は基準日の2月1日に市内に住所があり、2月27日までに妊娠届を出した市民について、まだ生まれていない赤ちゃんも1人と数えて1万円分を支給した点だ。

 

長岡市の商品券配布は3月1日時点で住民登録のある人が対象だが、見附市は子育て支援を「出生後」ではなく「妊娠中」へ一歩前倒しした形だ。見附市の判断は、人口減少と少子化に悩む地方自治体の先進的事例としても注目される。

 

商品券は現金ほど自由ではないが、市内で使われる限り、消費者への支援がそのまま商店やサービス業の売り上げになる。長岡と見附の制度は「住民を助ける」と「地域経済を回す」を一枚の商品券で実現しようとする点において、政策目的が明快だ。…続きは本誌で

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