飲食料品の消費税ゼロで大打撃必至の飲食業界
2026年04月27日
先の衆院選で与野党が公約に掲げた「飲食料品の消費税ゼロ」。家計支援の響きは強いが、飲食店などで外食をする際には従来どおり10%の消費税がかかる。この差は極めて大きい。飲食料品の消費税ゼロが内食や家飲みを後押しする一方で、こうした生活様式の変化が飲食店の経営を窮地に立たせるとの見方が強まっている。
変わらぬ消費税率10%で飲食店が危機感を抱く
「飲食料品の消費税率がゼロになった場合、お客さんが激減するのは確実です」(古町界隈の居酒屋店主)
ため息交じりにこう話すのは、新潟市中央区の古町界隈で長年のれんを守る60代の居酒屋店主だ。この店主は「飲食料品の消費税ゼロという言葉が先行するほど、外食は置き去りになる」とこぼす。
店主が続ける。
「家計が楽になるのは分かるんです。でも家で飲んだり食べたりすれば消費税がゼロで、店で食べれば10%の消費税を取られるとなれば、外食するのはもったいないと感じて当然です。一般的なサラリーマンの方々は、うちみたいな居酒屋で気軽に一杯というわけにはいかなくなるでしょうね」 (同)
2019年10月、モノ・サービスの消費税率は10%へ引き上げられ、食料品は軽減税率の8%に据え置かれた。以降、家で買う食材・総菜と店で食べる外食には10%から8%を引いた2㌽の税率の差が生じている。
今後、仮に飲食料品の消費税率がゼロになった場合も外食をする際の消費税率は10%で変わらない。いうまでもなくスーパーで刺身や総菜などの酒のつまみを買って家で食べれば税負担はゼロだが、居酒屋で飲み食いをすれば会計時に消費税率10%が上乗せされる。物価高の昨今、この消費税率10%は財布の紐を固くするに違いない。
JR新潟駅前の50代の居酒屋店主もこう話す。
「うちのような居酒屋にとって、出張した際の一次会や仕事帰りの一杯は命綱です。最近は社内の飲み会の回数が減っているし、物価高の影響でプライベートの飲み会
も減少傾向にあります。そこへ持ってきて飲食料品の消費税がゼロになったのでは、外で飲まずに家飲みに切り替える人たちが急増すると思います」(JR新潟駅前の居酒屋店主)
前出の古町界隈の居酒屋店主はこうも言う。
「居酒屋を訪れるお客さんのお目当ては、料理やお酒だけじゃありません。飲み屋独特の雰囲気や会話など、ちょっとした非日常を楽しみに足を運んでいるんです。でも皆さんが節約モードに入っちゃうと、私たち店主もこうした目に見えない価値を説明しづらいんですよね」(古町界隈の居酒屋店主)
店主はこう言って頭を抱えるのだった。…続きは本誌で













