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2026年02月26日

高校校舎の耐震不足問題で“ナゾ対応”の加茂暁星学園

2025年12月26日

2025年11月に、体育館や校舎の一部に耐震不足が判明した加茂暁星学園(阿部松雄理事長)運営の加茂暁星高校。耐震不足の度合いは、倒壊の恐れあり=生徒の命が脅かされている=レベルの重大な問題だ。問題が発覚したら、組織は沈静化に努めるのが常道。ところが、学園経営陣の対応は火に油を注いだ。「責任逃れ」の印象を与えたからだ。保護者は不安を隠さず、高校の同窓会幹部は怒り心頭に発し、経営陣へ退陣要求も辞さぬ構えだ。

 

耐震不足は15年前に判明済み

 

「米国ファースト」、「日本人ファースト」など、「〇〇ファースト」というフレーズが一時、物議を醸した。

 

選挙など政治的な意味合いで「日本人ファースト」と言われると、「日本人の生活を第一に考えますよ」と評価される一方で、排外主義的なレッテルを貼られることもある。

 

学校が「生徒(児童、子供)ファースト」を掲げたら、少なくとも保護者はどのような印象を持つだろうか。試しに生成AIに尋ねてみると、「子ども一人ひとりに向き合ってくれるという安心感」、「開かれた学校」、「不登校や多様性への配慮」などの印象を持つであろうと回答。「基本的には非常にポジティブで理想的なスローガンとして受け止められます」とした。

 

なぜそのような質問をしたかというと、旧知の小学校長経験者から、「学校運営と教育施策は子供ファーストであるべきだ」との持論を聞いたことがあるからだ。

 

加茂市に本部を置く同学園は、高校だけでなく新潟経営大学、新潟中央短期大学を併設する学校法人だ。創立105年の伝統を誇る加茂暁星高校が耐震診断をしたのは、15年前の2010(平成22)年。後述するように、この時すでに第1体育館と校舎の一部が「耐震不足」と診断されていた。これを突き止めたのは学園側ではない。高校の同窓会だった。吉沢忠一同窓会長が言う。「加茂暁星高校の校舎はいずれも昭和40年前後に建てられており、築50年以上、中には〝還暦〟を迎えているものもあります。あまりに古すぎてトイレの水漏れも発生する始末でした。しかも和式トイレ。生徒から不満と不安の声を聞いていましたので、7、8年前から校舎の改修、建て替えの必要性を学園側に進言していました。資金計画を含めた具体的な改修計画案の提示もお願いしてきました。

 

ところがこの間、学園側から具体案は示されませんでした。そうこうしているうちに同窓会の中で耐震は大丈夫なのか? という話になり、調べてみたり、耐震診断を行った業者に確認したりしたところ、この11月に当時の診断書を入手。耐震不足が判明したのです」

 

その結果、構造耐震指標であるIS値は、

A棟 0・45
■ B棟 0・30
■ C棟 0・46
■ 第1体育館 0・28
(第2体育館は新耐震基準以降の建物ため問題なし)

であることが分かった。

 

「業者からIS値の説明を受けたところ、倒壊・崩壊の危険性が高い=0・3未満、倒壊・崩壊の危険性がある=0・3~0・6未満、倒壊・崩壊の危険性が低い=0・6以上で、学校施設は文部科学省が0・7以上を求めていると伺いました。…続きは本誌で

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