完全独自調査 2025年度大学入試現役合格者数一覧
2025年04月27日
【訂正】
2025年5月号82頁の表に一部誤りがありましたので以下の表に差し替え、お詫び申しあげます。
新課程入試元年の2025年度大学入試の結果が概ねまとまった。本誌集計分の昨年度実績と比較すると、いずれも概算で卒業生が270人増、国公立大学合格者は40人増、私立大学合格者は900人減となった。進学者数は国公私立大学ともに増え、四年制大学全体で190人増、短大は30人減。後日、県から発表のある大学短大等進学率は、過去最高を記録した昨年度の55.0%と変わらぬ水準となりそうだ。今号で合格者数を、次号で進学者数をそれぞれ詳報する。
「四大一択」の時代が到来⁉
長年、大学合格者数を集計・分析していると、本県の特徴を多角的に捉えることができるようになる(ただし、本誌調査分の集計であって全県の結果ではない。あくまで傾向として捉えていただきたい)。
たとえば表1に示した「大学短大等進学希望率」。今回の調査では75・6%を記録した。68・8%だった2021年度から7㌽近くも上昇したのだ。大学進学希望者が増えていると見ていい。
同表の「国公立大学占有率」は、四年制大学に進学した高校生のうち、国公立大学に進学した割合を示す。21 年度の調査で30%を超え、22 年度に29
%まで下がるも、23年度以降は30%を突破し、今年度は31・5%となった。徐々に国公立大学に進学する高校生の割合が高まっているということだ。進学者数も、少しずつだが増えこそすれ減ってはいない(今年度は1826人)。
専門学校数が多く、同進学率は常に全国トップが本県最大の特徴と言ってもいいが、近年は専門学校進学者数が減少し続けている。21年度の2780人が、25年度は2013人まで減った。
24年度は短大の募集停止発表が相次いだ。定員割れする短大が多いからだ。本県の短大進学者も減少が続いている。21年度の544人から今年度は382人まで減った。激減と言っていい。大学進学といえば、四年制大学一択の時代になったと言っても言い過ぎではなかろう。
細かな分析はこれからになるが、ざっと列記しただけでも以上のような特徴や推移を見て取ることができる。
さて、本県は今年度、国内最難関の東京大学に15人の現役合格者を輩出した。過去5年で最多である。既卒を含めた18名は23年度に並ぶものの、実はここ最近、20名を超えることができていない。
図1にはその東大と京都大、北海道大、東北大の現役合格者数の推移をグラフで表した。近年の合格者数は、東大と京大がそれぞれ15名程度で頭打ち、北大と東北大を合計して120名程度で頭打ちという印象だ。
図2は、同じく主な私大群の現役合格者数の推移だが、同様に大学群ごとに頭打ちの数があるように見える。
「早慶上理」(早稲田大、慶應義塾大、上智大、東京理科大)は230人。「GMARCH」(学習院大、明治大、青山学院大、立教大、中央大、法政大)は800人、「日東駒専」(日本大、東洋大、駒澤大、専修大)は1400人。「大東亜帝国」は1000人(なお国立大学の現役合格者数は実質、実人数、私立大学は延べ人数となる)。
どうしたものかと要因分析を試みたいが、誌面の都合で本題に入らないといけない。原因を分析してくれた高校があるので、機会を改めて紹介することとする。
本誌は今年も今号で合格者数を、次号以降で進学者数、併願調査、各種データ、各校のコメント(誌上進路講演)などをリポートしていく。…続きは本誌で