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2024年07月27日

県内メガソーラー 電線泥棒激増注意報発令

2024年02月27日

全国的にメガソーラーの銅線盗難事件がとどまるところを知らない。資源エネルギー庁では警視庁や各県の警察本部と連携し、防犯情報を発電事業者に提供しているが、焼け石に水といった状態だ。昨年のこと、本県でも新潟市西蒲区で大手不動産業者の大規模な発電所が被害にあったらしい。だがこの件は一切情報が外部に伝えられないまま。犯人が捕まったのかも不明だ。

 

三重県は1カ月で盗難26件

 

2月に入ってのことだ。国内の複数カ所でメガソーラーを展開する事業者に、資源エネルギー庁から情報提供があった。この「防犯情報」によれば、〈近年、太陽光発電施設での盗難が増加していることを踏まえ、資源エネルギー庁では、警察庁、各都道府県警本部と連携しながら(発電事業者らに)防犯に関する情報提供を行うこととしています〉という。

 

2月に提供されたのが三重県警察からの防犯情報だった。〈令和6年1月1日から同年1月31日までの間、三重県内において、太陽光発電施設を対象とした銅線等の金属を狙った盗難事件が多数発生しております〉(『防犯情報』)

 

その数だが、三重1県、1月だけで何と合計26 件だ。市町村別では、いなべ市が8件でトップ。次いで松坂市4件、津市3件などといった順になっている。

 

日本のメガソーラーの数は6千を超えているという。1千kW(1MW)以上の太陽光発電施設は一般にメガソーラーと呼ばれる。三重県を含む東海地方は、メガソーラーの国内集中地帯の一つ。同県内にどれほどの数があるか、正確な数字は見当たらない。だが「月26件」のペースで盗難が発生したら、同県のメガソーラーは死に絶えるのでは…。そんな懸念が絵空事ではなくなっている。

 

「太陽光発電施設を対象とした銅線等の金属を狙った盗難事件」だが、全国どこでもほとんど手口は同じだ。メガソーラーは夜に発電を休止するから、感電の恐れがなくなる。そのため犯行は夜に行われる。

 

かつてソーラーパネルが盗難に遭うこともあった。だがパネルは製品にシリアルナンバーが刻印されていたりするなど、足が付きやすい。今の狙いはあくまで送電ケーブルに使用されている銅線だ。これなら金属のリサイクル業者に売っても、盗まれたものとは気付かれない。
「発電所内の送電ケーブルは地表に露出しているのではなく、地下に埋設してあるケースがほとんどです。ケーブルがどこに埋まっているか、しっかりと下見して確認してから施設内に侵入する。運び出すケーブルも相当な量になりますから、1人、2人などでなく、それなりのグループで犯罪が行われています」(県内の太陽光発電事業者)…続きは本誌で

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