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2024年11月8日

新潟市議会が陳情を不採択にしていたペット同行避難の課題

2024年02月27日

イヌやネコなど、今やペットは家族同様だ。決して置き去りにして避難するわけにはいかない。今回のような津波の到来が想定される緊急時、ペットの同行が可能となっていない避難所に行ってもいいものか、そこでペットと一緒にしばらく過ごせるのか…判然としないという。ペットを連れた避難について、分かりやすい解説が求められている。

 

昨年9月のこと、新潟市議会に「ペットの同行避難等について」、「避難所のペット同行可能な施設を見直しすること」などといった陳情が次々と提出された。その具体的な中身はともかく、これらの陳情はことごとく不採択になっている。ただし決して同市議会が災害時のペット
避難を否定しているというわけではないようだが…。

 

以下は中央区の避難所で実際にあった話だ。

「この町内の避難所は近くにある高校です。この高校は新潟市のペット同行避難所にはなっていないのですが、避難者が連れてきたイヌなど、全部で20匹くらいになったでしょうかね」 (町内会役員)

 

この町内会役員によれば、避難所が開設され、当初は体育館にいた避難者は、上階にある教室に移動したという。暖房が体育館では効かなかったからだ。ペットを連れた避難者もペットとともに教室に移動した。

 

「やはりイヌは臭いがあったからか、初めはペットとともに教室にいた避難者も周囲の視線が気になったこともあってか、教室から廊下に出ました。廊下は教室と違って寒いんです。廊下に出た避難者はペットを抱きかかえて震えていましたね。

 

しばらくしてペットと一緒に帰った避難者もいましたし、廊下にペットと一緒にずっといた避難者もいました。見かねて、ペットと一緒に避難した人たちのため、教室を一つあてがうことになりました」 (同)

 

ひとまずペットを自宅において避難し、ペットを迎えに行って二次被害に遭遇するようなケースもあるという。避難所ではペットと同伴できないことから、自家用車に避難し、エコノミークラス症候群を発症して亡くなったケースも報告されている。

 

新潟市ではペットと同行避難することが可能な避難所の一覧を公開している。

 

「ペットの飼い主にしてみると、同行可能な避難所で、ペットとどう過ごすことができるかよく分からないんです。一緒のスペースで過ごすことができる同伴とは違うわけですから。中央区内でも小中学校など、ペット同行可となっている避難所は多いのですが、津波など緊急事態の場
合、すぐ近くの避難所に向かわざるを得ない。そこがペット同行可能ではない場合もあるわけです。

 

ペットを連れた避難について、市役所や区役所からもう少し分かりやすくアナウンスをしてもらえると助かるのですが」(同)

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