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2024年12月11日

告発された塚田一郎衆議院議員 ならば中原八一新潟市長も同罪⁉

2023年06月27日

塚田一郎衆院議員が市民オンブズマンに告発された。同議員が代表の自民党支部で、「党員、党費」の項目がゼロとなっているのは「虚偽記載」だという。この項目がゼロなのは、同議員の支部に限った話ではない。過去を遡ると、中原八一新潟市長が代表だった支部も、複数年にわたり同様の項目をゼロとする報告書を提出していた。だったら同市長も同罪ということだろうか。

 

オンブズマンが告発した中身

6月18日、自民党新潟支部は新潟市中央区のホテルで政治資金パーティー、「政経文化セミナー」を開催した。衆議院の解散、総選挙を見越してこの時期の開催となったわけだが、「選挙は秋以降に持ち越し」とも言われ、思惑外れの感がなきにしもあらず。

 

主催者代表で挨拶に立った塚田一郎支部長(衆院議員)はこう言った。

「冒頭、私事で大変恐縮ではございますが、一言お詫びを申し上げたいと存じます。主に私の参議院時代の政治資金に関しまして、適切ではない対応がございました件で、大変皆様にご心配をおかけしております。

 

修正できる期間の政治資金の修正をさせていただき、今後こうしたことのないようしっかりと取り組んでまいりますので、この場を借りてご心配をおかけしたことにお詫びを申し上げる次第であります」

 

参議院時代、塚田氏が代表を務めたのが「自民党新潟県参議院第二選挙区支部」(参議院第二支部)。この支部は既に解散している。衆院選の公認候補となって以降、同氏が代表となっているのが「自民党新潟第一選挙区支部」(第一選挙区支部)だ。

 

これら支部の収支報告書について、新潟市民オンブズマン(谷正比呂代表)などの指摘により、塚田氏はその内容を過去に遡って訂正せざるを得なくなってしまった。県選挙管理委員会(県選管)に対し訂正の報告を行ったり、訂正の内容が公開されたりするたび、大手メディアがこぞって伝えるところとなった。塚田氏が昨年から衆議院の財務金融委員長に就任していたこともあってか、一連の報道は全国ネタになっている。

 

6月7日、新潟市民オンブズマンは県警に告発状を提出した。被告発人となったのは塚田一郎衆院議員と、同氏が代表を務める「第一選挙区支部」の会計責任者の2人だ。罪状は政治資金規正法違反で「虚偽記載」の疑い。

 

これまで塚田氏は「参議院第二支部」については3カ年分(平成29年から令和2年分)、「第一選挙区支部」については2カ年分(令和3、4年分)、収支報告書の訂正手続きを行った。

 

問題視されているのが、収支報告書の「収入項目別金額の内訳」にある「個人の負担する党費又は会費」についてだ。塚田氏関連の前出2支部について、この項目が空欄となっていた(別掲写真)。今年2月、同氏が収支報告書の訂正手続きを行ったのは、主にこの項目についてだった。

 

訂正後、前出2支部の収支報書には「個人の負担する党費又は会費」の欄に、「金額」と「員数(党費又は会費を納入した人の数)」が記入されることになった。だが「第一選挙区支部」の令和3年分についてだけ、これまで金額、員数の記載がなかったものが、あえて「0人」、「0円」と訂正されていた。

 

市民オンブズマンの告発状では〈参議院選挙の当選回数が複数回あり、個人の党費・会費収入が皆無ということは考えられない〉とし、〈これほどまでに客観的に虚偽である記載が常態化していることからすれば(中略、塚田議員や会計責任者の)重過失が認められることは明らかである〉としている。

 

それゆえ「第一選挙区支部」の収支報告書は虚偽記載だ」と、告発に至ったわけだ。

 

6月18日の「政経文化セミナー」で、塚田氏は「主に私の参議院時代の政治資金に関し…」と述べたが、告発の対象となったのは衆議院時代の政治資金に関してだった。…続きは本誌で

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