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2024年04月20日

名誉棄損訴訟 森裕子元参院議員が敗訴でも新聞が報じない理由

2023年02月27日

不可解なことに新聞は1紙もこの一件を報じていない。立憲民主党の森裕子・元参院議員が名誉棄損やプライバシー侵害で提訴された裁判で、森氏が一審に続き二審でも敗訴した一件にほかならない。実のところ新聞各社にとっても、この判決には手痛い判断が含まれているようだ。

 

東京高裁判決も森氏に34万円の損害賠償を命じる

 

1 月29日午後8 時からYouTube で興味深い番組がライブ配信された。タイトルは〈立憲 森ゆうこ元議員 敗訴 裁判の真相お伝えします!〉。

 

「別冊!ニューソク通信」のチャンネルで、出演者はジャーナリストの須田慎一郎氏と元国家戦略特区ワーキンググループ(WG)座長代理でフェイクニュース研究所副所長の原英史氏の二人。

 

原氏は政府の国家戦略特区WG座長代理だった当時、森裕子・参院議員の言動によって名棄を傷付けられた上に、プライバシーを侵害されたとして損害賠償請求を起こした原告にほかならない。

 

具体的には、森氏が自身のフェイスブックにリンク先を貼って原座長代理に関連した誤った毎日新聞デジタル版記事を拡散して名誉を棄損するとともに、原氏の自宅住所が記載された一般社団法人の登記簿謄本の画像を投稿してプライバシーを侵害したと主張。森氏に385万円の損害賠償を求めていた。

 

これに対して東京地裁は2022年3月の判決で、森氏の行為は名誉棄損やプライバシー侵害に当たるとして、34万円の支払いを命令。

 

この判決を不服として森氏は控訴したが、東京高裁も23年1月に一審判決を支持し、同じく34万円の支払いを命じる森氏敗訴の判決を言い渡したことから、その当夜、原告の原氏が裁判の結果報告をするために前述のYouTube チャンネルに出演したのだった。

 

ライブ配信の冒頭、地裁に続いて高裁でも勝訴した原氏は以下のように切り出した。

「ビックリしちゃったんだけど、1紙も報じていない。そこまでニュースバリューのない人なんですか、この森裕子さん? 失礼じゃないですか(笑)」(原英史氏)

 

一審の東京地裁に続いて、二審の東京高裁でも森氏が敗訴したにもかかわらず、その事実を報じる新聞が1紙もなかったことに対して皮肉交じりでこう言った。

 

これに対して須田氏は以下のように見解を述べた。

「自民党の保守系の国会議員がリベラル左派の市民活動家に対して問題提起をして、自分のブログを通じてネット配信して負け続けたなどといったら、一部の新聞は一面トップ級の扱いをするでしょう。しかし森裕子さんという野党サイドの議員がやったことについては完全に無視。報道しない自由(を盾にして)」(須田慎一郎氏)

 

一方の原氏はさらにこう続けた。

「国会で誹謗中傷をした時点では国民民主党の大幹部であり、その後は立憲民主党の大幹部。それを報道しないのはあり得ないでしょう」 (原氏)

 

森氏は2022年7月の参院選で落選したとはいえ、それにしても新聞が1紙たりとも高裁での敗訴を報じていないのは不可解極まりない。…続きは本誌で

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