• Clip to Evernote

2022年01月28日

学習時間全国最低が医師不足の遠因か⁉

2021年12月27日

本県の医師不足を解消する手段の1つが地域枠。県内外の指定大学医学部医学科を卒業後、県内の指定病院で9年勤務すると、在学中に貸与された学費等の返済が免除されるシステムだ。2022年度は大幅に枠が増えて計53枠。だがこれ、県外高校卒業生にも適用されることから、本県高校生は恩恵に与れないのではないかと危惧する向きもある。その原因は、本誌が以前から指摘してきた家庭学習時間の短さにあるようだ。

 

医学科の難易度は旧帝大並み

 

地域枠の定員53名の内訳は、新潟大33名(従来からプラス6)、昭和大7名(同プラス5)、東邦大5名(新設)、杏林大2名(同)、東京医科大2名(同)、順天堂大2名、関西医科大2名。新潟大はこのうち、県内出身者のみの定員として22名を設けている。つまり残り31名は、大学卒業後に前述の条件で働けば、県外出身者でもいいということになる。

 

貸与される学費は月15万~50万円。6年間では1080万~3700万円。全国トップ3に入る高額貸与という。この返済を免除する代わりに県内の病院で最低でも9年働いてもらうというシステムだ。

 

2020年3月に県が公表した「新潟県医師確保計画」によれば、過去10年平均で毎年約100人が県内で研修を開始するものの、現役医師の死亡や県外流出などで年間25人程度の純増に留まっている。目標とする医師数を達成するためには、さらに毎年45名の増加が必要という。従来から約20名分も増やした地域枠だが、医学科は6年制であり、すぐに医者が増えるわけではない。長期ビジョンで不足する医師数を増やしていこうという思惑だろう。

 

大学入試において、医学部医学科は、旧帝国大学(北海道大、東北大、東京大、名古屋大、京都大、大阪大、九州大)と並び、最も難易度が高い。偏差値は最低でも65は必要だ。

 

「30年以上も前なら、私立大医学部医学科といえども偏差値50前後で入れる大学があった。『ガクはなくともカネさえあれば』と、開業医の親が跡取りのバカ息子を、偏差値の低い私立大の医学科にねじ込むなんていうのはザラにあった時代だった」

 

とは50代後半の歯科医。医者仲間にそのクチがいるのだという。時代は過ぎ、いま医者になろうとしたら、猛勉強するしかない。

 

2021年9月県議会。教員上がりの斎京四郎県議(自民党)が一般質問した。進学校で進路指導や管理職経験のある斎京氏は、増員した医学科地域枠と全国学力・学習状況調査(学力テスト)の結果を絡めながら、本県教育の課題とその原因を当局側に質した。

 

以下、抜粋しながら解説を加えていく。抜粋しても長くなるのだが、本県教育の現状や全国と比べた立ち位置などを知るにはうってつけの内容なのでお許しいただきたい。なぜ地域枠が県内高校生にプラスになりそうにないのか、その原因は何か。

 

“現場目線”で鋭く指摘した。…続きは本誌

  • Clip to Evernote