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2021年12月1日

森民夫前長岡市長 孤高の戦い

2021年10月27日

5区の候補者で唯一、政党と無縁な孤高の戦いを続けたのが前長岡市長の森民夫だ。公示前の前哨戦では派手なパフォーマンスもなく、ひたすら選挙区内を行脚していた。4月に出馬表明を行った後、森が向かったのは旧山古志村。故長島忠美氏(元村長、衆院議員)の実家を訪れ、仏壇に手を合わせて衆院選への出馬を報告していた。

 

因果は巡る糸車

 

5区から立候補したのは前職で再選を目指した自民の泉田裕彦、元知事で野党共闘に担がれた無所属の米山隆一、そして同じく無所属の森民夫の3人。彼らの主な経歴は特に紹介することもあるまい。

 

自民の泉田は、言わずと知れた元知事で3期務めた。5年前のこと、その年の10月に予定されていた知事選で、「泉田は4選に向け出馬する」と思われていた。本人が議会でもそう答弁していたし、選挙に向けた政治資金パーティーなども開催していた。ところが8月に突如として「撤退」を表明。その撤退表明も、A4のペーパーが2枚ほどで伝えられたものだった。

 

泉田の撤退を受けた知事選は平成28( 2 0 1 6) 年10月に行われた。出馬したのは米山隆一であり、長岡市長を5期目の途中で辞職し、選挙に臨んだ森民夫だった。米山を推薦、支持したのは共産党、自由党、社民党、新社会党、緑の党グリーンズジャパンなど。

 

米山は野党共闘に担がれた格好だったが、当時の民進党の名前がない。同党は紆余曲折あって知事選では自由投票となっていた。一方の森は自民、公明が推薦し、連合も支持を表明。森は、いわば「三頭立ての馬車」に乗ったような格好だった。

 

選挙戦ではいろんなことが起こる。この知事選で「米山優勢」が伝えられると、自由投票のはずだった民進党の幹部らが続々と来県した。筋論より「勝ち馬に乗りたい」といった心理からだったらしい。

 

選挙は米山の勝利で終わった。県議会では自民党が多数だったため、ねじれ県政となった。結果として、それも長くは続かなかった。米山知事は当選から1年半ほどで女性スキャンダルが発覚。辞職してしまった。

 

どこでどうつながったのか、5 区は元、前の知事、そして元知事候補による巴戦となり、全国が注視するところとなった。まさに「因果は巡る糸車」だ。…続きは本誌

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