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2024年12月11日

三条市長選を狂わせた小泉進次郎とのツーショット文書

2020年11月27日

確かに政治の世界は一寸先が闇だ。三条の市長選で、まさか6年も前の文書が飛び出して来ようとは…。しかも大手出版社の雑誌が選挙期間中にこのネタに飛びつこうとは。それが選挙の行方を左右したかは不明だが、落選した名古屋豊前市議にとってマイナスに作用したことだけは確かだろう。

 

小泉進次郎投入の明暗

 

三条市長選の1週間後、11月15日に南魚沼市の市長選が行われた。三条と同様、現職対新人の一騎打ち。結果は再選を果たした林茂男市長の圧勝で、得票は約2万2千500対約7千200。ダブルどころかトリプルに近かった。

 

「選挙は政治学ではなく心理学の対象」などとも言われる。何が勝敗を分けるのか、なかなか見当がつかない。人気者にあやかるというのが選挙の常とう手段だ。派手にタレントを呼んだり、知名度のある政治家に応援を頼んだり。

 

選挙の応援で定番中の定番は何と言っても自民党の小泉進次郎環境相だろう。言わずと知れた純一郎元首相の二男で、フリーアナウンサー兼タレント、滝川クリステルの旦那さん。県内の国政選挙でもおなじみで、前回の衆院選、昨年の参院選にも登場した。

 

「進次郎頼み」は、それだけ本県の自民党候補が弱い証しかもしれない。小泉環境相が選挙区入りした衆院1区の石﨑徹、参院選の塚田一郎だが、いずれもその効果を生かし切れず敗退してしまった(石﨑は比例復活)。

 

一方、ほぼトリプルで対戦相手を下した南魚沼の林市長も、実は小泉環境相にすがっていた。改選前の10月27日、周囲のお膳立てもあったのだろう、上京した林市長は小泉環境相と面談。その際に撮影した同相とのツーショットを自身のFacebook にアップした。同じ投稿で同市長は〈実は、同月14日(水)には、橋本聖子東京オリパラ担当相とも面会〉と書いている。そして同相とのツーショットもアップ。何だか橋本大臣は「ついで」みたいな印象だ。その後これらのツーショットは、改選に向けた同市長のチラシにも使用された。

 

前置きが長くなってしまったが、進次郎環境相を投入した成功例が南魚沼なら、同相とのツーショットに足元をすくわれる事態が発生したのが三条の市長選だった。11月8日の同市長選で初当選を果たしたのが34歳の滝沢亮市長。選挙戦で先行した名古屋豊前市議は落選した。降ってわいた「進次郎絡み」の騒動は同前市議の側で起こった。…続きは本誌

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