遺言書にある母の願いに背いて親族と対立する新潟運輸会長
2014年02月26日
新潟中央自動車学校〈新潟市中央区〉は単なる自動車教習所ではない。資本金1千万円の株式会社にして、これほど県経済界に隠然たる勢力を持つ企業は同社をおいてほかにない。というのも同社は、30社超のグループ企業を傘下に収める新潟運輸の全発行済み株式を保有する持ち株会社なのだ。その新潟中央自動車学校株をめぐって、創業家当主でグループ総帥の佐藤実氏〈64〉と血縁筋との紛争が勃発した。
誰も顔を知らない経営者
県民の誰もがその名を知る一大企業グループにもかかわらず、経営トップの実像がこれほど知られていない会社は新潟運輸くらいのものだろう。実際のところグループ各社の代表を務める佐藤実氏の顔を知っている人はどれほどいるだろうか?
少なくとも本稿を執筆している記者は、いまだかつて佐藤氏に一度もお目にかかったことがない。
同氏を知る人物がいう。「佐藤実さんは眼鏡をかけていて髪型はオールバック、スラリとした体型に仕立ての良いスーツがよく似合うものだから、一見すると隙のない銀行マンといった印象です」
記者も同氏のご尊顔を拝見しようと新潟運輸本社前で待ち構えていると、それらしい人物が現れたのでカメラのシャッターを切った。…続きは本誌にて