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2019年12月15日

企業立地促進策ゼロだった篠田・前新潟市長の“大罪”

2019年11月27日

工業団地が満杯状態なら企業誘致は無理

 

ある経済人が記者に話す。

「新潟市のホームページに工業団地一覧が掲載されていますので、是非ともご覧ください。現在供用されている工業団地には残区画がほぼ皆無です。

つまり企業が進出しようにも受け皿がないわけですから税収など増えっこありません。前市長の篠田さんは〝新潟市には企業など来なくてもよい〟と言っていたのも同然ですよ」(不動産会社社長)

 

新たに企業が進出してくれば行政にとっては法人住民税や固定資産税などの税収増が見込めるほか、雇用機会の拡大も期待できる。地元にとってはいいこと尽くめだ。

 

ところが現状、新潟市には供用済みの工業団地が計40 カ所あるのだが、これらはことごとく区画が満杯状態で、「残区画あり」とされている漆山企業団地(西蒲区)や旗屋工業団地(同)にしても実質的には進出余地がない状態だという。

 

前出の経済人がいう。

「今から約15年前に分譲された白根北部第2工業団地(南区)は、新潟市が政令市に移行する期待感もあってあっという間に区画が埋まりました。ところが新潟市ではそれ以降、とんと大掛かりな工業団地の供給がなされていません。当時の篠田市長が企業誘致に対してまったく意欲的ではなかったからですよ」 (同)

 

新潟市には目下、市内8カ所の工業団地造成計画があるものの、これらが実際に区画供給されるまでには少なくともあと2年はかかるものとみられている。

 

これまで市は直営で工業団地を造成してきたが、2017年6月、新たに民活によって工業団地を造成していく方針を決定。民間業者からの公募を経て、昨年2月に市内8カ所の造成計画を選定した。

 

それまでの市による直営造成は区画整理事業として行われたが、新たに採用された民活方式では区画整理事業に加えて開発行為による事業手法も取り入れられる。

 

前出の経済人が付け加える。

「新潟市の財政がひっ迫しているのは周知のとおりですが、工業団地の造成には莫大な費用がかかることから、市単独での開発はもはや無理だと判断し、民活による宅地造成へと大きく舵を切ったわけです。

 

こうした方針転換は時期的に篠田昭市長(当時)の退任間際になされたもので、いかにも遅きに失した感が拭えません。もっと早く打つべき手を打っておけば、ここまで市の財政は悪化していなかったはずです」 (同)

 

篠田市長は文化芸術活動にご執心で、産業振興策にまで手が回らなかったか?

 

篠田前市長による「負の遺産」という置き土産

 

新潟市は2016年に策定した企業立地プランにおいて、製造業や物流業のための新たな工業用地確保の必要性と、適地候補地に求められる地理的な考え方を整理。

 

既存の産業集積や新たなインフラ整備を踏まえた競争力のある用地の開発・整備のために、①競争力のある新たな工業用地の確保に向け、企業ニーズの的確な把握に努めるとともに、中央環状道路の概成を見据え、新潟中央環状道路(横軸)と広域幹線道路(放射軸)の結節点での産業集積地の確保を進める②高規格道路ICの周辺や空港、港湾といった交通イ
ンフラの結節点に着目し、都市間競争においてニーズの高い工業用地の選定を進める─などの方針を打ち出している。

 

この企業立地プランで特筆すべき点は、以下のように指摘された新潟市における工業用地への旺盛なニーズだ。〈本市への立地ニーズは少なくとも50㌶を超えており、複数箇所の適地選定を進め、他分野の計画との整合性を図りながら、工業用地の開発を推進する〉(新潟市の企業立地プランより)

 

また企業立地プラン策定にあたって検討会議に出席した委員からは、以下のような意見が示されたとも。…続きは本誌に

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