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2018年06月24日

『小児の流行性疾患と風評』

2018年02月27日

水澤こどもクリニック院長

水澤 一郎 氏

■医師データ
聖マリアンナ医科大学卒。メディック・メディア入社。新潟大学小児科入局。刈羽郡総合病院(現柏崎総合医療センター)、長岡中央綜合病院などを経て開業。

 

 

2009年―10年に豚由来の新型インフルエンザが世界的に大流行した。日本でも死亡者が出るなど大騒ぎになったので、記憶に新しい読者も多いことだろう。このような、本当に危険なパンデミックはしっかり報道する必要があるが、近年のインフルエンザなどの流行性疾患の報道は必要以上に不安をあおり過ぎてはいないだろうか。今回はこの問題を取り上げる。解説は水澤こどもクリニックの水澤一郎院長にお願いした。

 

「かつては、インフルエンザで休んでいる子どもがクラスで1/3程になると学級閉鎖が行われていました。しかし、近年では休んでいる子どもが2割程で学級閉鎖を始める保育園や学校が多いようです。仮に30人のクラスがあったとすると、そのうち6人が休むだけで学級閉鎖になるのです。しかし、考えてみてください。例えば、その6人のうち2人がインフルエンザで、4人がただの感冒だったとしても、父兄にはインフルエンザでクラスが閉鎖だと伝わってしまうのです。

 

嘔吐症や下痢でもそうです。休んでいる子どものうちの何人が重症化するケースもあるノロウイルスなのか、それとも比較的症状が軽いアストロウイルスなどなのか、明確な発病人数を伝えないまま、ただノロウイルスが流行っているといってやまない保育園のなんと多いことか。

 

本来は、周りが『なんか流行っているから』といった漠然とした判断ではなく、症状のあるその人その人を診ていかねばならないのに、熱が出るとインフルエンザじゃないかと、家庭も学校も大騒ぎをする。吐いたり軽い下痢だけでノロウイルスじゃないかと、必要以上に登園を自粛させられる。今ではそれが当たり前ですがある意味、現在の感染症に対するひとつの風潮と言わざるを得ません。…続きは本誌に

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