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2018年05月27日

”魔女狩り”市議会で糾弾された「ごせん紅葉マラソン」の冤罪

2017年12月27日

前回の「原水爆禁止五泉協議会」の補助金関係に続き、五泉市議会は市内で恒例のイベントとなっている「ごせん紅葉マラソン」への補助金に関連し、地方自治法に基づく百条委員会を設置した。原水禁関連では既に共産党市議が辞職し、市から告訴されている。今回の件でも複数の市議が関与しているだけに、百条委の動向が注目されている。

 

不正疑惑か、それとも…

 

12月5日、五泉市議会は定例会の初日を迎えた。通常どおり午前9時30分開会とされたが、これまたいつものとおり開会前に議会運営委員会が開催されるなどして、30分ほど遅れて始まった。定刻に開会しない同市議会の悪しき習慣だ。その冒頭、「五泉紅葉マラソン補助金事務調査特別委員会」の委員長による経過報告が行われた。同委員会の委員長は熊倉政一市議が務めている。

 

「ごせん紅葉マラソン」はその名のとおり、例年秋の紅葉時期に五泉市内で開催されている。平成21年に五泉青年会議所の事業として始まり、前回の平成29年11月5日が第9回目だった。このところ五泉の恒例行事として定着し、前回大会には過去最高の3千513人の選手が参加したという。このうち市外からの参加が3千111人で、北海道から九州まで、県外からは453人が参加した。

 

新潟県内ではシーズンの最後を締めくくる大会で、ホノルルマラソン調整大会としても活用されているという。大会の運営等にたずさわったボランティアスタッフの数は前回大会で1千519人にのぼる。これほどの数を市外から誘客し、ボランティアが主体となって運営されるイベントは市内で稀有だ。

 

このマラソン大会の運営に疑義が生じている。冒頭の調査特別委員会が設置されたのは11月6日、その後断続的に12月定例会の直前まで会合を重ねた。そしてその初日、「ごせん紅葉マラソン」に関する調査特別委員会を地方自治法に基づく百条委員会とする決議案が賛成多数で可決された。同市議会では平成28年の「原水爆禁止五泉協
議会」の補助金関係に続く百条委の設置だ。前回はこの補助金の不正受給に関連し、共産党の市議が辞任する事態となった。

 

地元紙をはじめ新聞各紙やNHKのニュースまで、一斉に「ごせん紅葉マラソン」に関する百条委の設置を伝えた。その後も〈五泉マラソン補助金の領収書 8年で1300万円対象外か〉といった、ほとんど「補助金の流用、不正受給」といったニュアンスの報道が続いている。

 

その一方、一部で「百条委の設置はマラソン大会に関係した一部市議の追い落としを狙ったもの」といった観測も流れた。実際、12月定例会冒頭の委員長報告では「桑原一憲、安中聡両議員の責任は非常に重い」といった文言も登場している。

 

サノミノルの不思議

 

疑惑とされる内容の概略を示す前に、12月定例会の冒頭で行われた委員長報告の一部を紹介したい。この報告は、それまでの調査で「非常に疑わしい」、あるいは「重大な問題である」といった内容をいくつか紹介している。

 

その中に以下の部分があった。「ごせん紅葉マラソン補助金の歴代の交付申請者については、平成21年度から平成26年度までは桑原一憲氏、平成27年度には佐野實まこと氏、平成28 年度は松川徹也氏となっております。(一部略)

 

実行委員会が市に提出した補助金交付申請書には、なぜか『サノマコト』ではなく『サノミノル』というフリガナが記載されるなど、不可解な事案も確認されています。

 

佐野氏ご本人が自分の名前の読み方を間違うはずがなく、佐野氏以外の方が関与した可能性が非常に高いと思われます。仮に、市の補助金が振り込まれた銀行口座の名義人のフリガナまで『サノミノル』になっているとすれば重大な問題であります」

 

何か不正の証拠をつかんだような言い回しだ。深読みすると「補助金の申請書を当事者ではない誰かが書いて、実は市の補助金がどっかに流れているのでは…」といったニュアンスが感じられる。

 

「ごせん紅葉マラソン」の関係者に尋ねると、こう言う。

 

「補助金の申請書を誰かが代筆することはあり得ると思います。例えば会計担当者が会長に代わって書くことは、いろんな団体でもあるのではないでしょうか」

 

前述のように「ごせん紅葉マラソン」は1千500人以上のボランティアがかかわる大所帯だ。補助金の申請も、何から何まで代表者が一人でやるというものでなかろう。

 

平成27年の補助金申請者は佐野實まこと氏だったという。

 

まず實という文字が旧字であるため読みづらい。これが実の旧字であると分かったとしても、普通はミノルと読むだろう。これをマコトと読むことなど想像もつかない。そのため誰かが本人に代わって書類を書いた場合、フリガナが「サノミノル」となることは別に不思議なことではない。

 

委員長報告だが、坊主憎けりゃ何とやら…みたいな感が漂う。

 

これが補助金の実態

 

「ごせん紅葉マラソン」の実行委員会がその見解を示した文書は別に示した。この文書によれば、マラソン大会の運営費は、五泉市の補助金、企業からの協賛金、そして参加費からなっている。

 

前述の委員長報告や各種報道などによれば、五泉市から提出された資料を調査委員会で調べたところ、補助金の対象外であるはずの飲食費や慶弔費などの領収書が大量に見つかったという。…続きは本誌に

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