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2017年09月21日

『受けて安心の眼科ドック』

2016年03月28日

p111笹川眼科院長
笹川 智幸 氏

 

■医師データ
新潟大学医学部卒。秋田赤十字病院、佐渡総合病院、京都府立医科大学助手、南部郷総合病院、新潟大学医歯学総合病院助手などを経て平成18年に開業。眼科専門医。

 

 

初期では自覚症状に乏しいことも多い目の病気。最悪の場合、失明に至る可能性もある緑内障や糖尿病網膜症などは、”何かおかしいな”と気づいた時点で病気がだいぶ進行していることも。今回は、そんなリスクを未然に防ぐ眼科ドックを取り上げる。解説は笹川眼科の笹川智幸院長にお願いした。

 

「近年、脳ドック、心ドック、乳がんドックなどの専門的なドックが行われるようになってきました。眼科でも、目の病気を早期発見するための眼科ドックを行う施設が増えています。眼は外界の情報を得る大切な器官です。それを守る眼科ドックについて話をします。

 

眼科ドックの良い適応となる病気は、自覚症状の少ない緑内障、初期の糖尿病網膜症、眼底周辺の網膜裂孔など、放置すると重篤になりうる病気です。もちろん近視や老視、白内障、ドライアイなどの一般的な悩みもすべて対象になります。

 

労働者は年に一度の定期健康診断検査を受けますが、法律(労働安全衛生規則44条)で定められた11項目についての施行です。眼科は視力検査のみで、眼圧、眼底検査などは入っていません。視力検査だけの健診では、病気が見逃されてしまう危険性があるのです。

 

ドックの目的は病気の早期発見です。このドックが有用である条件として、対象となる病気が

① 治療法があり、早期に治療開始することで後の生活の質の維持や改善、または余命の延長が期待できる(早く見つけられれば得)。

② ごくまれな病気ではなく、有病率の高いものが発見できる(自分がなっても不思議ではない)。

③ 自覚症状に乏しく、自分で異常を感じにくい病気である(気がついた時には進行してしまっている)が挙げられます。

 

眼科ドックの主な対象となる緑内障はまさにその条件を満たす疾患ですので、早期発見は最大の目的になります。緑内障は40歳以上の5%(20 人に一人)に起こりうる非常に多い病気で、初期はほとんど症状がなく、視力検査のみでは発見できません。放置すれば次第に進行すると考えられます。いったん侵された視神経が回復することはなく、進行すれば失明の危険もあります。しかし、現在では様々な点眼薬や治療法があり、眼圧をコントロールすることで進行を停止または遅らせることが期待できます。早く見つかればそれだけラッキーな病気です。

 

ほかに糖尿病網膜症も初期には自覚がまったくなく、検診が必要な病気です。…続きは本誌にて

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